特集/本誌より

ルーク・オザワの世界と中国料理のマリアージュを今宵、コンラッド東京で味わう

1月25日、東京・汐留のコンラッド東京28Fにある中国料理 チャイナブルーで、「ルーク・ディナーナイト2026」が開催された。航空写真家ルーク・オザワ氏による冬のイベントとして定着したこのディナーショーも今回で4回目。この夜は31名の参加者たちが、ルーク氏が厳選した193枚の情景的ヒコーキ写真とチャイナブルー自慢の料理、そして厳選されたワインを存分に味わった。

文:村田尚之 写真:村田尚之
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コンラッド東京・チャイナブルーの皆さん。ルーク・オザワ氏を囲んで。

異例のディナーショー、その誕生の経緯

 コンラッド・ホテルズ&リゾーツと言えば、ヒルトン系列のホテルにおいて、洗練されたデザインと上質なサービスを特徴とするラグジュアリーブランド。世界の主要都市で運営される同ホテルだが、日本においては東京と大阪に展開している。

 そんなコンラッド東京で恒例となった「ルーク・ディナーナイト」は、タイトルどおり夕方17時30分に開場。じつは、この時期・この時間の開催となっているのは、写真がプロジェクターによる投影であるため、日没後のスタートが望ましく、夏場の開催ではスタート時刻が遅くなってしまうからという理由がある。ちなみに、チャイナブルーは28階の東京湾側に面しており、羽田への離着陸機を望む夜景は一見の価値がある、とルーク氏も太鼓判を押す。

 18時過ぎに前菜とシャンパンがサーブされ、程なくするとルーク氏の登場でイベントがスタート。挨拶に続いてルーク氏が各テーブルを巡る間にも、メインからデザート、ワインへとディナーが続いていく。そして、19時過ぎにトークショーが始まり、直近に放送されたテレビ出演の裏話、ルーク・ファンにはお馴染みの毎日食べるバナナの話、もちろん、神秘的な流し撮りや絶景ヒコーキ作品のことまで、写真とトークの巧みなコンビネーションで来場者を魅了した。

 さて、コンラッド東京ではワインなどを楽しむイベントこそあれ、ディナーショーである「ルーク・ディナーナイト」の開催は異例なのだという。“仕掛人”であるチャイナブルーの山本さんは、実現までの道のりを次のように語る。

「私も飛行機が好きで写真を撮っていますが、季節感を盛り込むなど、1枚の画として完成されたルークさんの写真に魅了されていました。ゆったりグラスを傾けつつ、ルークさんの写真を眺めるのは最高の時間に違いない、という思いがあって、2018年に開催された個展の際に、チャイナブルーでディナーショーをやりませんか? とご相談をさせていただきました。コロナ禍もあり計画は一旦延期になりましたが、その後はホテル側の“何か良いイベントができないか”という雰囲気も追い風になり、2023年に実現しました(山本さん)」

 そして、せっかくならば機内で楽しむような雰囲気で…と、ワインもANAのファーストクラス/ビジネスクラスに搭載されている銘柄で、という具合に細部のイメージが固まっていったのだという。

航空写真家ルーク・オザワ氏(右)とディナーショーの仕掛け人であるコンラッド東京・チャイナブルーの山本飛龍氏(左)。
ゲストには日本ソムリエ協会常務理事であり、ANAでドリンク選定にも携わる森覚氏が登場。この夜、用意されたワインについてコメントを述べた。
シャンパンはN.V. Charles Collin Brut Classic、N.V. Charles Heidsieck Brut Blanc de Blancs、白ワインは2024 Toscana Vermentino, Poggio Argentiera、赤ワインは2022 Mullineux Syrah、2021 Manns Wines Solaris Juventaが用意された。
ディナーはファーストクラスの機内食を思わせる特別なコースメニュー。写真の前菜と点心盛り合わせ、メインの甘鯛の煎り焼き・特製葱ソースと大山どり・黒酢と白ごまあんのほか、スープやフォー、デザートが提供された。

「お越しいただく皆さんに、優雅で洗練された雰囲気も楽しんで欲しい(ルーク・オザワ)」

 一方で、イベントを引き受けたルーク氏は、不安こそなかったがディナーショーという新たな舞台の構成については考えることも多かったと語る。

「まず、どんなお客さまが来るんだろう? と。飛行機や写真に興味がない、カメラを持っていない人かもしれない。そういう皆さんも魅了できるように、楽しんでいただけるように、写真もトークも、内容や構成を考えることからスタートしました(ルーク氏)」と、通常の写真イベントとは異なる表現の場をご本人も楽しんだという。

 そうして迎えた第1回は、他の写真イベントに来てくれる“馴染み”の顔は3、4人だったものの、結果はとても好評だったとのこと。また、2回目では初回からのリピーターが多いことが分かったことから、飛行機写真の奥深さを感じてもらえる内容とするなど、工夫を重ねていったという。

「ボクのこだわりでもあるんだけど、“去年もこの写真あったよね”と言われるのが嫌なんですよ(笑)。なので、毎回この1年で撮った新作で構成するようにしています。それに、格調あるコンラッドなので、お越しいただく方には優雅で洗練された雰囲気も楽しんで欲しいですね(ルーク氏)」と続ける。

 好評を受けて、来年の開催もほぼ確定という「ルーク・ディナーナイト」。ルーク氏が厳選した情景的ヒコーキ写真と軽妙なトーク、ラグジュアリーホテル自慢の中国料理とワイン、その絶妙なマリアージュが、ヒコーキ写真が秘めた新たな可能性を存分に感じさせてくれるイベントと言えるだろう。

トークショーの終了後には、日本では非売品のカレンダーやコンラッド・グッズが当たるクジ引き大会も行なわれた。
極上の中国料理、ワインとルーク作品のコラボレートを楽しむ会場。
もちろん、メニューもルーク・オザワ氏の絶景で。

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