IHI、鶴ヶ島工場に部品修理用新棟を建設 。2026年内稼働目指す

　日本航空機エンジン協会を通じて民間航空機用エンジンの国際共同開発に参画し、エンジンの設計・開発・製造・メンテナンスで存在感を放つIHIは、埼玉県鶴ヶ島市にある民間航空機用エンジンの整備拠点である鶴ヶ島工場にて、新たに、エアバスA320neoファミリー用PW1100G-JMエンジンの部品修理を行なう修理棟を建設することを決定した。

　この新しい修理棟の延床面積は約8,000㎡で、2026年内の稼働を目指している。同エンジンの部品修理需要増加に対応するための施設で、2021年6月に従来施設の稼働を開始して以来、人員の増強や設備投資を進めながら体制を強化してきた。

　航空機のエンジンは約30万点にも及ぶ部品から構成され、長期間にわたって安全で快適な運航を支えるために、厳格な品質管理のもとでの整備作業が求められている。

　こうした部品修理は簡易な内容であれば各地の整備工場でも実施可能である一方、高度な技術が必要な修理はそうした環境が整った大規模な拠点で実施する必要があり、今回新設が決まった修理棟でもIHIが設計・製造する部品を中心に、ファンケースやファンブレード、IBR（統合回転翼）など付加価値の高い部品修理を主に担当していく予定だ。