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JALのエアバスA350-1000が就航1周年。初便と同じ、1号機のニューヨーク行きJL6便で記念イベント
2024年1月24日、個室型のファースト&ビジネスクラスといったグレードアップした新キャビンを搭載し、羽田=ニューヨーク・JFK線でデビューを飾ったJALのA350-1000。それから1年、ダラスにロンドン、そして今後はパリにロサンゼルスと、順調に路線を拡大している。デビューから1周年となった2025年1月24日、1年前の初便と同様に1号機が担当するJL6便にて、記念品の配付やスタッフによるお見送りが実施された。

1年で7機に増強、3路線・週28便へと活躍の場を広げたA350-1000
JALは1月24日、エアバスA350-1000の就航1周年イベントを羽田空港で開いた。対象便は1年前の同日にA350-1000が初就航した、ニューヨーク・JFK行きJL6便。乗客には記念品を配り、JALグループの社員約20名が出発を見送った。
ボーイング777-300ERの後継として導入されたA350-1000は、発注した13機のうち約半数の7機を運用中。最も新しい8号機のJA08WJは、7号機となるJA07WJより先に完成したため、導入順が入れ替わる形ですでに路線投入されている。07WJに加え、2025年度中にはさらに3機を導入し、11機体制となる見込みだ。

A350-1000の就航路線は全て羽田発着で、初便がニューヨークへ就航したのち、4月にはダラス・フォートワース線、10月からはロンドン・ヒースロー線へと拡大し、現在は3路線で運航。今後は、5月1日にパリ線、10月25日までの夏ダイヤ期間中にはロサンゼルス線への投入開始を予定している。

ニューヨーク行きJL6便にこの日アサインされたのは、機体後部に大きく「A350-1000」と書かれた初号機のJA01WJ。出発の約2時間前には第3ターミナルの112番スポットに到着し、旅立ちの準備を進めていた。出発ゲート前では1周年記念の特別アナウンスを実施。燃費を改善した環境にやさしい飛行機で、開発に5年をかけたシートは快適に過ごすための最適な設計になっていることなどを紹介した。搭乗ゲートを通過した201名の乗客には、記念品としてA350-1000のステッカーやストラップ、フライトタグをプレゼントしたほか、パイロットや客室乗務員、地上係員などJALグループの社員が「JAL国際線に新しい翼」と書かれた横断幕を掲げ、手を振ってJL6便の出発を見送った。


客室乗務員や開発スタッフが語る、A350-1000の魅力
A350-1000に乗務した際、「お客様がゆったりお過ごしいただけていることを実感した」と話すJAL客室品質企画部の山本沙耶さんは、「深夜便など夜のフライトでも快適にお休みいただける」と最新設計の機体ならではの客室の静かさをアピールした。
エコノミークラスの開発に携わったJALエンジニアリング技術部の大谷木健太さんは「エンターテインメントシステムがかなりアップグレードしている」と紹介。「拡大しても詳細な地図が見られるフライトマップが特におすすめ」と話した。また、エコノミークラスのシートはJALだけの特別仕様になっており、「座った瞬間から違いを感じられる」と力を込める。オリジナルデザインのシートよりやや深いリクライニング角度が初めからセッティングされているのは、長距離機材であるA350-1000だけの特徴だという。「コロナ禍で非常に苦しかった時期に開発を進めた機体が、昨年ようやくデリバリーされ、コロナ明けの活発な交流に貢献できているのが感慨深い」と就航1周年を振り返った。


JALが運航するA350-1000の客室仕様は現在「X35」の1種類のみで、ファーストクラス6席、ビジネスクラス54席、プレミアムエコノミークラス24席、エコノミークラス155席の4クラス239席仕様。244席を有する777-300ERと同等の輸送力を確保している。なお、現在国内線でのみ運航しているA350-900にも国際線仕様が登場予定で、2027年以降に20機を導入する。


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