地中海の青が眩しい、ニースへ―—世界遺産にも登録されているニースの海岸線 ~旅のヒントBOOKより

こんにちは! 旅のヒントBOOK編集部です。
旅のヒントBOOKは主に現地在住者やその地のリピーターを著者に迎え、大切な友人を案内したいスポットを厳選してご紹介するガイドブックシリーズです。
現在、50を超える国と地域がラインナップしています。
さらに、このシリーズから派生した海外関連のさまざまな書籍を製作しています。
今回は、フランスのニース在住で、ライター・コーディネーターとして活動する川人わかなさんによる現地レポートをお届けします。
以前、誕生日プレゼントでパイロットのシミュレーター体験を贈ってもらったことがあります。離陸と着陸の際、2つの空港を選択できるということで、その時に選んだのがニース・コート・ダジュール空港です。
世界で最も離着陸時に美しい風景を望める空港の一つと言われているニース・コート・ダジュール空港。その評判に違わず、上空から眺める地中海の海岸線とその奥に見えるアルプス山脈の風景は何度見ても飽きません。この美しい画を目当てに、ニースまでの便は窓側を予約するのが鉄則。私はいつもこの景色を見るたびに「ニースに帰ってきたなぁ」とパワーをもらっています。山と海を同じ画角で捉えられるのは機上ならではの特権で、その山の頂上が白く覆われていればなおさらラッキーな気分になります。
神聖なニースの天使の湾
ニースの海岸線は「天使の湾」とも呼ばれ、ニースおよびコート・ダジュールを象徴する風景です。天使の湾という名称には諸説ありますが、キリスト教の迫害によって亡くなった15歳の少女が天使の導きでニースの海岸にたどり着いたという伝説があるそうです。少女は聖レパラートとして、ニースやイタリアなどこの地域の守護聖人として祭られています。旅のヒントBOOKでもご紹介している旧市街のサント・レパラート大聖堂に聖レパラートが埋葬されているので、ぜひ訪れてみてください。
ビーチでのんびりしたり、ランニングを楽しんだり
ニースのビーチは砂浜ではなく、ガレと呼ばれる小さな石でできているのが特徴的です。裸足で歩くと足ツボを刺激して痛いのですが、砂のように汚れないのが良い点です。冬と初春以外の季節はビーチレストランがオープンしており、ビーチベットを借りてのんびりしたり、海の目の前で食事を楽しんだり、一日中ゆっくりと過ごせます。
アクティブな方には、海岸線に沿って7kmにわたる遊歩道「プロムナード・デ・ザングレ」をランニングすることもおすすめ。海の先に広がる地平線から顔を出す朝日や沈む夕陽を見ながらのランニングは心が洗われるような体験です。また、併設されている自転車専用道を走るのも気持ちが良く、レンタル自転車があるので旅行者でも手軽に楽しめます。
ニースに魅せられた芸術家
芸術家たちの中にも、ニースの海岸線に魅せられた人々は多くいました。たとえば、色の魔術師ラウル・ドゥフィは1927年に『La Baie des Anges à Nice』(ニースの天使の湾)、1929年に『Fenêtre ouverte à Nice』(ニースの窓辺)を描きました。旅のヒントBOOKでご紹介している「ホテル・ラ・ペルローズ」はラウル・ドゥフィも滞在したホテルで、部屋からの眺めは絵画で描かれた様子そのものです。
忘れられないほど美しいニースの海岸線を散歩すると、日常を忘れてリフレッシュできます。それによって、今後の生活をワクワクさせるようなアイデアが湧いてくるかもしれません。ぜひ訪れてみてください。
川人わかな/Wakana Kawahito
札幌市出身。ニース在住。英国で修士課程を修了後、東京で雑誌編集や広告の仕事に携わる。2011年に渡仏し、以来、雑誌や本の執筆、撮影のコーディネーション、通訳・翻訳、リサーチ、海外ビジネスコンサルティングなど幅広く活動。食、ライフスタイル、アート、ファッション、デザインを中心に手がける。著書に『世界の夢のパン屋さん』(エクスナレッジ社)がある。近年は、ニースを舞台にしたNetflix作品『オフラインラブ』のコーディネートも担当した。
Instagram @wakananicefrance

旅のヒントBOOK 『ニースとコート・ダジュールの街へ―芸術と食を堪能する旅』川人わかな 著
コート・ダジュールの玄関口ニースを中心に、滞在の拠点となるマントン、アンティーブ、カンヌ、そしてモナコをご案内。さらにこれらの街から、公共交通機関でアクセスしやすい5つの街や村、そして車をチャーターしてめぐりたい4つの街や村もご紹介します。限られた滞在期間で、充実したコート・ダジュール滞在を満喫したい方に。
A5判/192ページ/定価2,090円(税込)
関連記事
関連キーワードもチェック!
関連リンク