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ZIPAIR、深田康裕 新社長が会見、「ZIPAIRはもっと強くなる」
4月から株式会社ZIPAIR Tokyoの新社長に就任した深田康裕氏が記者会見を実施。同社の今年、そしてその先の戦略を語った。
ZIPAIRは4月8日、深田康裕 新社長による就任記者会見を開催し、同氏の所信と、今後の事業計画について説明した。
準備会社から2026年3月まで、西田真吾氏が率いてきたZIPAIR。同社にとって初の社長人事となる今回の深田社長への交代だが、「創業以来、西田が率いてきて、我々としての色が出てきたと思っている。私に代わってその色を変えるつもりは、まったくなく、この業界にとって新しい色だったと思っているので、これをもっと濃くしていくことが私の責務と思っている」と、従来の路線を踏襲する意向だ。
そんな深田氏が冒頭で述べたのが「これまでのニュー・ベーシックを継承し、“テクノロジーで進化する”」という方針である。デジタル・AIを含む最新技術の活用を加速し、顧客サービスや安全性強化に取り組むとした。
その話題のなかでピックアップされたのが、衛星インターネットサービス「Starlink(スターリンク)」の導入で、今日(4月8日)の朝に4機目の改修を終え、同日からサービスインの予定であることを公表。さらに、大型連休のゴールデンウィーク期には、全機でStarlinkを利用できるようになる見込みであるという。
機材については、すでに明らかにされているとおり、2026年度にボーイング787-8を2機導入し、全10機体制へ拡充する予定。加えて、2027年度以降は、10機程度のボーイング787-9を導入し、2030年度初頭までに事業規模を倍増する計画だ。これらの増機により、定期便ネットワークの拡大に加えて、季節需要に応じたチャーター便運航にも積極的に取り組むとした。
そして新たな路線として、2026年内に成田=クアラルンプール線を開設することを発表。高い経済成長率に加え、2024年度実績でマレーシアから日本への渡航が前年比25%増と高い伸びを示しているほか、日本からの渡航も観光だけではなく、留学や駐在目的の渡航が増え、同社の利用者層との親和性の高さが魅力であるという。
こうした事業拡大を見据えて、4月13日から客室乗務員や空港旅客サービス部門、オフィスでの間接業務の人材募集を開始。深田氏は「『これまでのニュー・ベーシックを継承し、テクノロジーで進化する。ZIPAIRはもっと強くなる』と宣言させていただく」と力強く述べた。
「燃油サーチャージを導入する予定はまったくない」
質疑応答のなかでは、昨今の原油高への質問が挙がったが、その対応について「(この状況が続いた場合として)“二桁億円”以上のコスト増を想定しており、それに対応してあらゆる対策をとるべく検討しているが現時点で決定しているものはない。ただ、燃油サーチャージはまったく導入する予定はない。皆さまに支持いただいているリーズナブルな価格であることは大切だが、これだけの燃油高になると消費者の皆さまに、“運賃の一部が今までに比べて上昇する”という形でのご負担をお願いすることはあると思う」と、燃油サーチャージは徴収せずにすべて運賃に組み込まれている現在のスタイルを踏襲する方針を示した。
また、こうした航空業界を取り巻く厳しい環境について、「航空業界は3年以上安定した状態は今までにない。このような試練に対して、自分の体を変えながら、中長期的な視点では間違いなく伸ばしていくことができると思っている」とコメントしている。
今後のネットワーク拡大など事業強化について、成田空港の機能強化に対して「大変に期待しており、可能な限り早く実現していただきたいのが本音だが、我々が知り得ない事情があると思うのでコメントは差し控えたい。我々は事業を伸ばす余地がある計画で進めている。機能強化の遅れによって、お客さまにとってベターな改善の時期が少し遅れることはあるかもしれないが、例えば(機能強化の遅れによって)増機の時期を遅らせるなどはない」と、成田空港の機能強化の遅れが自社の計画に影響を及ぼすことはなく、成田空港の立地を活かしていく考え。
2027年度以降の787-9導入については、アメリカの東海岸や南部への就航につなげたい考えだ。「2030年代初頭までの倍増計画のなかで、アメリカ東海岸や南部への就航を確実に実現していこうと思っている。そのなかで、2027年度から787-9を導入していくのが一つのポイントと思っており、このあたりでどこかに就航できないかという個人的な思いがあるが、極力早く飛ばしたいと思っている」と、東海岸への就航を期待する声もあるなかで、早期の実現に意欲を示した。
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