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キヤノン、小型軽量でF2.8通しの標準ズームレンズ「RF28-70mm F2.8 IS STM」を発表! 夜のヒコーキ撮影に新たな選択肢

キヤノンはEOS Rシステムの新レンズとして、ズーム全域で開放F値が2.8の新たな標準ズームレンズを発表。Lレンズ相当の画質ながら小型・軽量化を実現したこの新レンズを、実際に見てきた。

文:ウォレンス雄太(本誌編集部) 写真:ウォレンス雄太(本誌編集部)
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夜の撮影も軽快に! 新RFレンズが登場

 高感度性能が飛躍的に向上している最近のカメラ。だからこそ、ライトをつけて暗闇をゆくカッコいい夜のヒコーキの姿だって捉えたくなる。だが、動体であるがゆえにシャッター速度は犠牲にできないし、ライトが当たらない部分も塗装のディテールまでわかるように明るく写したい。そうしたときに便利なのが開放F値が小さいレンズだが、どれも重いし高額…。そんな悩みを解決するレンズが、キヤノンから登場した。

 2024年9月12日、キヤノンのミラーレス一眼シリーズ、EOS Rシステムの新たな標準ズームレンズとして「RF28-70mm F2.8 IS STM」が発表された。ズーム全域で開放F値2.8を実現しているが、キヤノンのこうした明るいズームレンズによく見られる、高級レンズを表す「L」の文字が見当たらない。だが本レンズにはLレンズに匹敵する技術が詰め込まれていて、画質、機能、価格のバランスを重視したキヤノンの新コンセプト、NEWスタンダードレンズの1つとなっている。

EOS R8(左)とEOS R6 Mark II(右)にそれぞれRF28-70mm F2.8 IS STMを取り付けた状態。ボディの軽いEOS R8と合わせれば機動性抜群だ。また、ボディ内手ぶれ補正を内蔵するEOS R6 Mark IIとのペアリングなら、協調制御で最大7.5段分の手ぶれ補正を得られる。

Lレンズに匹敵する性能ながら小型軽量化

 実際、Lレンズに使われるような贅沢な光学設計を採用したことで、画質は「RF24-105mm F4 L IS USM」と同等に。防塵防滴性能もLレンズ相当となっている。焦点距離こそ同レンズと比べて広角側で4mm、望遠側で35mm短くなるが、F2.8通しが実現する上に約205gも軽くなるのだから、申し分がない。

 ではなぜ「L」がつかないかというと、フレアやゴーストの発生を抑制するASC(Air Sphere Coating)というレンズ表面のコーティングが施されていないほか、軽量化を実現するために沈胴構造を採用したため、「L」レンズの厳しい耐久性基準を満たせなくなったためだ。だが、例えば「RF24-105mm F4-7.1 IS STM」などのキットレンズと比較すると、明るくなったのはもちろん、描写もクリアに。そうしたレンズを使ってきた人にとって、手頃な価格でLレンズに匹敵する性能を体感できる、最適なステップアップ・レンズなのだ。

格納状態(左)、広角側28mm時(中央)、望遠側70mm時(右)。使っていない時は広角側の28mm時からさらに全長を短くできるため、持ち運びにも便利だ。

開放F2.8ならではのボケ表現も可能、手ぶれ補正は最大7.5段

 そして開放F値が2.8となったことで、開放F4などのレンズと比べてより自然なボケ表現も可能に。夜の撮影に嬉しい手ぶれ補正もしっかり兼ね備えており、「EOS R6 Mark II」などのボディ内手ぶれ補正を搭載するカメラなら、協調制御で中央7.5段分、周辺7段分の補正が効く。

 伊丹空港の千里川土手や、福岡空港の展望デッキなど、明るい標準ズームレンズが役立つシーンは多い。手軽に夜のヒコーキ撮影の幅を広げることができるRF28-70mm F2.8 IS STMは、9月27日に発売予定。キヤノンオンラインショップの価格は188,100円(税込)だ。

今回発売されたRF28-70mm F2.8 IS STM(左)のほか、近似した焦点距離をカバーする「RF 24-105mm F4 L IS USM」(中央左)、「RF24-70mm F2.8 L IS USM」(中央右)、「RF28-70mm F2 L IS USM」(右)を並べてみた。質量が約495gのRF28-70mm F2.8 IS STM、いかにコンパクトかがわかる。
キヤノンはEOS Rシステムの新レンズとして、ズーム全域で開放F値が2.8の新たな標準ズームレンズを発表。Lレンズ相当の画質ながら小型・軽量化を実現したこの新レンズを、実際に見てきた。

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