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ANA、平澤寿一氏へ社長交代。「次なる高みへ飛躍できるよう先頭に立つ」
ANAは4月1日付で社長を交代。現在渉外調査や経済安全保障などを担当する平澤寿一氏が就任する。会見で社長としての意気込みを語った。
ANA(全日本空輸株式会社)は2月25日、4月1日から代表取締役社長に平澤寿一氏が就任することを発表。3月2日には、現社長の井上慎一氏とともに記者会見を開いた。
平澤寿一氏は、1986年4月入社。伊丹空港でのグランドハンドリング統括業務や成田空港でのゲート業務など現場を約10年経験。その後は事業戦略の道を歩み、ネットワーク戦略、AIRDO出向などを経て、2018年からは東京オリンピック・パラリンピック推進本部の事務局長も務めた。
その後は渉外調査などに携わり、現在は、ANAHD(ANAホールディングス株式会社) 代表取締役副社長執行役員 グループ渉外調査・秘書・経済安全保障担当 兼 ANA 代表取締役副社長執行役員 渉外調査・秘書・ネットワーク・経済安全保障担当を務めている。
社長就任にあたっては「新しく策定したANAグループの中期経営戦略を実行することが使命」と語り、国際線事業のさらなる拡大や、国内線の構造改革、貨物事業におけるNCA(日本貨物航空)とのシナジー強化などを掲げる。また、2027年に迎える同社の創立75周年に向け、制服のリニューアルなどを発表しており、「次なる高みへさらに飛躍できるよう、先頭に立って全力をあげて尽くす」と決意を示した。
一方で、自身は「鉄道好き」であるといい、ANAのMaaSアプリにも携わってきたことから、事業の垣根を越えた連携や、地域創生に注力していくとしている。
会見では「人の力」、「社員は宝」といった表現が何度も登場しており、平澤氏も「大いにこう議論するような会社にしていきたいという風に思っている。社員一人ひとりの話をよく聞いて、最終的には自分で決めるスタイルでいきたい」と話した。
一方、3月31日付で代表取締役社長を退任し、ANAHD特別顧問に就任する井上慎一氏は、Peachの立ち上げに携わったのち、2020年からANA専務、コロナ禍の影響が残る2022年に社長に就任した。「航空業界は史上最大の危機の真っただ中。まさに絶体絶命の危機だった。あれから4年、ANAは戻ってきた。社員が知恵を出し合って1円でも稼ぐことで4年間を走り抜けてきた」と話す。
これはPeachの経験もあったといい、「Peachでは多くの制約のなかで、お金がなくても知恵が出るという経験をした。コロナが始まって2年が経過し、制約だらけの経営環境というのは同じだった。知恵は出るだろう、アイディアがほしい、と社内提案制度『がっつり広場』をやった。元々は営業本部を対象にしたが、全社員からアイディアが来た。これはいける!と思った瞬間だった」と振り返る。
新社長の平澤氏のことは「苦境でともに戦い抜いてきた戦友」と表現。「社員たちは、修羅場を越えたことで一層そのポテンシャルに磨きがかかり、チームANAの“きたえた翼”は、より強くなった。再成長のステージを目前に迎えて、世界で勝ちに行くための準備が整った。中期経営戦略の舵取りは平澤に任せる」と、平澤氏が率いるANAへの期待を呼びかけた。
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