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JAL×はとバス「羽田空港ベストビュードライブ特別編」、旅客機の魅力を凝縮した一日に密着!

JALグループとはとバスが初めてタッグを組んだコラボ企画、バスツアー「羽田空港ベストビュードライブ特別編」が開催された。予約開始直後に満席となった人気ツアーの模様をレポートする。

文:林 岳児 写真:林 岳児
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整備中のJALボーイング777-300ER(登録記号:JA741J)をバックに記念撮影。

制限エリア見学に機内食ランチも! 特別仕様の“空港ツアー”を体験

 JALグループとはとバスは、「羽田空港ベストビュードライブ特別編」を11月3日と24日に運行した。このツアーは、はとバスが2022年から実施している、滑走路間近の制限エリアで離着陸を観覧できるバスツアーの特別版。今回はJALが初めて共催し、「JAL SKY MUSEUM」の見学や、国際線ビジネスクラス機内食のランチを加えた豪華仕様での開催となった。

 ツアーは東京駅丸の内南口を9時50分に出発し、羽田空港での見学と食事を経て、18時10分に東京駅へ戻るスケジュール。空港までの往復および制限エリアの見学には、2階建てバス「アストロメガ」を使用。1階席は販売せず、参加者全員が2階席からの眺望を楽しめるように配慮された。

 バスが走り出すと、ガイドの藤原夢莉亜さんによる案内がスタート。東京タワーやレインボーブリッジなど、東京の名所を紹介するガイドを聴きながら羽田空港へ向かった。本ツアーは関東以外からの参加者も多く、空港到着までのひとときは、嬉しい東京観光の時間となった。

道中と空港内の案内を担当した藤原夢莉亜さんは、2019年入社で現在キャリア7年目のバスガイド。同社に在籍する約100人のガイドの中でも、航空知識が求められる空港ツアーを担当できるのは、わずか約20人に限られている。

大人気で予約困難!「JAL SKY MUSEUM」で格納庫見学!

羽田空港到着後、「JAL SKY MUSEUM」の見学がスタート。同ミュージアムの見学は人気が高く、予約が取りづらいことで知られている。当日、格納庫にはボーイング777-300ER、787-9、737-800など多数の機体が並び、参加者たちは飛行機との距離の近さに驚きの声を上げていた。

参加者はコアな飛行機ファンのみならず、観光を目的とした人も多い印象だった。「飛行機のことは全く分からないが、一度格納庫を見学してみたかった」というご夫婦のように、空港見学そのものを目的とした乗客も少なくなかった。

ビジネスクラスの味を“地上で体験” 機内食ランチタイム

続いて一行は、JALの機内食を手がけるジャルロイヤルケータリング羽田工場に移動し、国際線ビジネスクラス機内食によるランチタイムがスタートした。今回特別に提供されたメニューは、羽田=北京、香港、マニラ線など、近距離アジア路線のビジネスクラスで実際に提供されているもの。

食事会場は、ジャルロイヤルケータリングで機内食の開発や試食に使用される部屋。飛行中と同じように、カートで一人ずつ機内食がサーブされ、部屋いっぱいに広がるパンの香りが食欲をそそった。
献立は、黒豚と黒毛和牛を合わせたハンバーグ(ポリネシアンソース)を中心に、海老とズッキーニのソテー、鴨ロースト、きのことベーコンのキッシュを一皿に盛り合わせた洋食メニュー。さらに、2種のブレッドとフレッシュフルーツもセットで提供された。
ジャルロイヤルケータリングの堀内陽彦さんが、機内食を解説。堀内さんは大阪・吉兆で和食調理の経験を積んだ後、「JALコーポレートシェフ」に就任し、数多くの機内食を手がけてきた。今回提供されたハンバーグについては、洋食メニューでありながら、ソースに胡麻・ニンニク・生姜を使った和食ベースの味付けがポイントだという。

2階建てバスから見る羽田空港制限エリア、特別な空港ドライブに出発!

食事を終えた一行は再びバスに乗り込み、羽田空港制限エリアの見学に出発。バスは第2ターミナル付近を出発し、第1・第3ターミナルへと走行した。ターミナルビルと駐機中の航空機の間を進みながら、滑走路へ向かう機体や地上支援作業の様子を間近に見学した。

JAL国内幹線の主力機、エアバスA350が出発準備を行なう様子。2階建てバスならではの高い視点から、作業の様子を見学することができた。なお、午後の時間帯は、JALが使用する第1ターミナルは飛行機に対して逆光側、第2・第3ターミナルは順光側となる。
バスは第3ターミナルで折り返し、滑走路横の離着陸エリアへと進んでいく。車窓から見える第1ターミナルには、多くのJAL機がずらりと並び、壮観な光景が広がっていた。
A滑走路付近で数分間バスを停車させ、車内から着陸機を鑑賞する時間が設けられた。滑走路まではわずか約100mとあって、機体が着陸する際の迫力やスピード感を間近に体感できた。

制限エリアを走行する間、ガイドの藤原さんが空港を案内。発着機の機種名や行き先、タイヤの数やエンジン形状による見分け方などを分かりやすく解説し、運航に関わる各種施設も紹介した。豊富な知識と丁寧な説明で、飛行機好きはもちろん、普段空港を訪れない人でも楽しめる内容だった。

ガイドを担当した藤原さんは、以前から飛行機に乗るのが好きだったとのこと。飛行機について勉強する中で、機種や外国の航空会社を見分けるのが大変だったと話していた。解説のベースとなっているのは、飛行機ファンの社員が協力して作成したという専用教本。
乗車した「アストロメガ」の2階席最前部から後方を撮影。座り心地の良いシートと、ゆとりあるシートピッチが特徴。窓は外から見ると黒いスモークガラスだが、車内からの景色に違和感はない。本格的に飛行機撮影を行なう場合でも、色温度の調整や色かぶり補正を施せば、問題なく仕上げられるだろう。

日没間際の黄金時間、バスを降りて楽しむ羽田の特別ビュー

ツアーの最後には、空港南側・多摩川沿いの制限エリアでバスを停車し、参加者は地上から飛行機を見学。当日は北風運用で、RWY34Lに着陸する機体がすぐ近くを通過した。ちょうど日没の時間帯と重なり、秋らしい空と夕陽に包まれながら、迫力ある着陸シーンを堪能できた。

JALのボーイング737-800が夕陽をバックに着陸。制限エリアでは、視覚だけでなく、エンジンの轟音や空気の振動、そして匂いまで体感できた。
制限エリアドライブの最後には、日没間際の夕陽に富士山、そして着陸するJAL機が重なるという絶景が広がった。やがて太陽が完全に沈むと、空港の景色は一気にトワイライトモードへと移り変わっていった。

ツアーの締めは「抹茶プリン」でティータイム! 今後のコラボ企画にも注目

 今回の特別編は、空港の裏側や滑走路の迫力を体感できるだけでなく、JALならではの機内食や格納庫見学が盛り込まれた、まさに飛行機の魅力を凝縮した一日となった。ツアーを支える「はとバスガイド」の丁寧な案内により、その魅力が存分に伝わる内容であったように思う。

 なお、コラボ企画第2弾として「JAL客室乗務員体験と国際線ビジネスクラス機内食ランチ」の運行が決定している。内容は、羽田空港内の「日本航空テクニカルセンター」での客室乗務員体験と、中・長距離路線で提供されているビジネスクラス機内食ランチをセットにしたもの。運行日は2026年1月10日(土)、24日(土)、31日(土)で、はとバスWebサイトにて予約を受け付けている。

すべての見学を終えたのち、ティータイムとして、JAL韓国路線のビジネスクラスで提供されている抹茶プリンが振る舞われた。
ツアーは予定通り、東京駅丸の内南口に到着。今回乗車したアストロメガ(写真右)と、後方に並ぶ通常のバスを見比べると、2階建てバスならではの高い座席位置がよく分かる。

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