1960年9月20日に創刊された第1号。創刊当初はANA社内の有志たちで作った同人誌的なものだったという説も。就航間もないバイカウント744が表紙にひと味効かせている。
創刊65周年を記念して製作されたアーカイブは今後も常設展示を予定。主に1990~2000年代の号は合冊版として下の棚に収納され閲覧もできる。
沖縄の強い日差しのもと、ターミナルから徒歩でボーイング737に向かう乗客が、空の旅が非日常だった時代を彷彿とさせる(第31号)。
飛行機(ボーイング727)を背景とした、いかにも昭和っぽいスナップ。当時は飛行機が表紙をよく飾っていた(1973年5月号)。
65周年イベントの会場は、かつての表紙を印刷したパネルで飾られていた。
トークショーでは「オーランドの空の下で」を連載中の車いすテニスプレイヤー、国枝慎吾さんが米国での生活など、連載にちなんだ話を披露した。
立体造形家でキャラクターデザイナーの森井ユカさんの連載「ニッポン47妖怪さんぽ」の立体模型も展示された。
2022年10月から翼の王国のエディトリアルスーパーバイザーとして活躍する山下マヌーさん。海外関連の著作は65冊を超え、日本で最も多くのハワイ本を執筆している。
曽我誉旨生さんが古書店で手に入れた60年代の翼の王国に挟まっていた手紙のやりとり。
提供:Soga Yoshiki
取材時、1961年9月号と紹介されていた第2号(第1巻第2号と思われる)。表紙はおおば比呂司氏のイラストだろうか。
「大空へ-全日空機列伝-」と題した、航空評論家の関川栄一郎氏による、読み応えたっぷりの解説。
かつてはこのように、フライトのオペレーションに迫った取材記事も見られた。
全国の空港を空撮した「空からのAirport」。機内誌ならではの贅沢な連載であり、今では当時の様子を知る貴重な資料でもある。
65周年イベントの後半は、創刊当時の内容やページ数など、3択による翼の王国クイズ大会で盛り上がった。勝者には豪華賞品が。
イベント当日は65周年を記念した限定のトートバッグ、メモ帳、クリアファイルも販売した。
1億人の利用者を記録し、その功績をトライスターとともに紹介した1976年8月発行の第86号。
社長挨拶の掲載が始まった1998年11月号。表紙は絵画の時代が続いた。
デジタル化によりANAアプリでの閲覧が可能となった2021年4月。冊子はA5サイズに縮小された。
B5に拡大された2022年10月号。読みやすさを考慮すると、これぐらいの大きさが一番良いのだろう。
客室乗務員と旅客係員の歴代制服を着用した社員がイベントのMCを担当。
現在はリクエストベースながら、多くの人が紙で閲覧しているという。これからも末永く、その歴史を重ねていってほしい。