航空旅行

空の旅が楽しくなる機内食〜JAL国際線エコノミークラス

機内食には賛否両論ありますが、JALは期待を裏切らないエアラインの一つです。特にエコノミークラスの機内食に注目すると、そのこだわりが際立ちます。一流シェフとのコラボレーションもそうなのですが、味や見た目、サービスの質、さらには持続可能性への配慮まで、細部にわたって工夫が施されているのです。今回は、JALの機内食の魅力を探ってみました。

文:『航空旅行』編集部
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2025年3〜5月の羽田〜ロサンゼルス線、エコノミークラスで提供されている「白身魚の根菜南蛮漬けとわかめごはん」はホテル「里山十帖」穴沢涼太シェフの監修です。
Photo:Akira Fukazawa

エコノミークラスでもこだわりのメニューを提供

 航空券の値段が違いますので、ある意味、ビジネスクラスの機内食が豪華で美味しいのは当然ですが、そのためエコノミークラスこそが、エアラインの機内食の実力を示すバロメーターと言ってもいいでしょう。その点、JALの機内食は「空の上のダイニング体験」として、多くの旅行者から高く評価されています。味や見た目の美しさはもちろん、サービスの質、そして持続可能性への配慮に至るまで、魅力は多岐にわたります。JALはメニュー開発において、提携先のシェフやレストランと密接に協力し、試作と試食を重ねて完成度を高めていて、品質へのこだわりが感じられます。
 具体的には、JALの中距離路線以上の国際線機内食は、若手料理人コンペティション「RED U-35」で活躍したシェフたちが監修しています。2025年5月時点の一食目は「JALのそらごはん ー推しシェフの協演ー by RED U-35」と題し、新潟県「里山十帖」の穴沢涼太シェフが和食、東京都「枯朽」の清藤洸希シェフが洋食のメニューを担当。それぞれの十八番メニューが機内食となっています。和食メインディッシュの「白身魚の根菜南蛮漬けとわかめごはん」は、ホキ、蓮根、なす、にんじん、玉ねぎ、牛蒡、榎茸を使用し、ヘルシーに仕上げられています。一方、洋食の「チキンのレモンクリーム煮煎茶風味 ペンネ添え」は、チキンにマカロニ、黄ピーマン、ほうれん草、玉ねぎを加え、生クリームを使ったまろやかなクリーム煮が絶妙に絡み合います。
 またメインディッシュだけでなく付け合わせにもこだわりが感じられて、同じく2025年5月時点では、「揚げだし豆腐の鶏だし餡」、「ブロッコリーのキヌアタルタル アーモンドがけ」、「海老と春野菜の土佐酢ジュレ」の小鉢とフレッシュサラダが提供されます。これらもメニュー名を読むだけで、こだわりが感じられます。さらにデザートには、高級アイスクリームの代名詞とも言えるハーゲンダッツのアイスクリームが登場します。どうです、美味しそうですよね?

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2025年3〜5月の羽田〜ロサンゼルス線、エコノミークラスで提供されている和食メニュー。メインディッシュに3つの小鉢、さらにサラダもついて、ボリュームもたっぷりです。メニューに記載はないのですが、味噌汁がつくのもポイントが高いですよね。
Photo:Akira Fukazawa
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エコノミークラスではメニューの中身を解説したペラ紙も配られました。さまざまなアレルギーがある人もこのような解説があると安心ですし、使われている食材から監修シェフの想いも伝わるような気がしますよね。
Photo:Akira Fukazawa

日本発のハワイ路線ではミシュラン3つ星の味を提供

 JALはエコノミークラスの機内食でも、日本発のハワイ線には特別なメニューを用意しています。「ミシュランガイド東京2025」で5年連続3つ星を獲得し、サステナビリティを積極的に推進するレストラン「L’Effervescence(レフェルヴェソンス)」の生江史伸シェフが監修したメニューが味わえるのです。世界的に活躍するシェフの味をエコノミークラスで楽しめるのは、非常に魅力的ですよね。
 日本発のハワイ線はナイトフライトなので、到着後すぐにハワイでの活動を楽しめるよう、体に優しくヘルシーな内容になっているのが特徴です。2025年5月時点でのメニューは、メインディッシュが「たけのこバターライスと豚肩ロース肉のレモン・ココナッツホワイトソース」で、サイドディッシュに「スモークサーモンのポキ、新玉ねぎのドレッシング」、さらにフレッシュサラダと、デザートとして抹茶ティラミスがつきます。
 また、日本発の北京、大連、天津、上海、広州、香港、台北行きの短距離国際線では、銀座のシンボルとして親しまれている「資生堂パーラー」とのコラボメニューが提供されます。2025年5月~6月のメインディッシュは「ハンバーグステーキ デミグラスソース&チキンライス」です。
 このほかにも、今は提供していませんが、国際線の2食目では牛丼の「吉野家」や「モスバーガー」など、多くの人と親しまれているメニューが機内食として登場したり、コーヒーは日本が誇るコーヒーの匠、José.川島良彰氏が全面協力したスペシャルブレンドだったりするのですが、他社と比較しても、その総合的なクオリティの高さは際立っており、機内での食事を楽しみにする価値があると言えるでしょう。
 なお、JAL国際線のフライトレポートは、7月14日に発売が決まった紙版の『航空旅行vol.51』号でもお届けする予定です。お楽しみに!

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日本発のハワイ路線は、「L’Effervescence(レフェルヴェソンス)」生江シェフの監修メニューです。世界的に活躍するシェフの味がエコノミークラスで味わえます。
Photo:JAL
機内食には賛否両論ありますが、JALは期待を裏切らないエアラインの一つです。特にエコノミークラスの機内食に注目すると、そのこだわりが際立ちます。一流シェフとのコラボレーションもそうなのですが、味や見た目、サービスの質、さらには持続可能性への配慮まで、細部にわたって工夫が施されているのです。今回は、JALの機内食の魅力を探ってみました。

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