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操縦訓練をはじめると最初に突き当たるのが「変な単位」の壁だ。燃料はガロンで量られることが多いが、アメリカ人以外はいい迷惑だと思っている。
単位の違いは換算だけの問題ではない。航空機を作る材料の寸法や整備するための工具、ボルトを締めつけるためのトルクなどもすべてそれぞれの単位系に合わせている。これから国際単位系に統一するといっても一筋縄ではいかないだろうが、いつまでもこのままでいいのだろうか。
747クラシックの計器板。上段左側の対気速度はノット、右側の高度はフィートで表示する。グラスコクピット機ならば、表示単位の変更も簡単だろうが。
第2次世界大戦中に使われたT-6テキサン練習機の計器板。速度計はアメリカの自動車と同じ毎時マイル(mph)で、ノットでもない。戦後も小型機ではmph速度計をつけた小型機は多く作られたから、パイロットは飛ばす前に使われている単位を確認する必要がある。
ソ連を中心とした旧東側諸国では飛行高度もメートルで設定されており、飛行計器もそれ準じている。そうした国が管轄する飛行情報区との境界では、高度から変更しなくてはならない場合がある。
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