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こちらJALこども未来開発本部! 目指すはサステナブルな空の旅
7月23日、JALによる初めての子どもたちを対象としたワークショップとして、「JALこども未来開発本部」が開催された。対象は小学3年生から6年生で、この日は19名が羽田空港のJAL SKY MUSEUMに集合した。テーマは「サステナブルな未来の旅」だ。
JALの“こども社員”と“おとな社員”が一緒に考える
夏休みを活用した「JALこども未来開発本部」のワークショップを企画したのはカスタマー・エクスペリエンス本部 CX戦略部の内田 彪さん、2023年に入社したばかりのパイロット訓練生である。
内田さんの司会のもと、まず最初に、参加した子どもたちが4つのテーブルに分かれてチームとなり「JALこども未来開発本部」の“こども社員”に着任、そして名刺交換に挑戦した。もちろん内田さんも子どもたちと名刺交換して、「ちょうだい致します」と声を出しながら目を見て笑顔で接する。子どもたちの、照れ笑いしながらもしっかり対応する様子が微笑ましい。
そのあと、このワークショップのテーマであるサステナビリティについて、地球上にいつまでも暮らし続けるためには何が出来るかを考えるために、JALの“おとな社員”一同からこのようなメッセージが送られた。
「JALは70年以上、安全・安心な空の旅をお届けしてきました。私たちは、移動や旅には人生や暮らしを豊かにする力があると信じています。これからも、より多くの人がさまざまな場所に行き、新しい人やモノに出会ったり、色々な経験をしたりできるように移動を続けていくにはどうしたら良いのでしょうか?
今日は未来を担う皆さんにそのアイデアとヒントをいただき、JALと一緒に実現していくためのワークショップです。未来にどんな旅があったら良いのか、ぜひ自由なアイデアをお聞かせください」
787パイロットの質問にも、がんばって答える!
その答えに辿り着くための講師を務めたのが、ボーイング787に乗務しているパイロットの岡田哲也さん。こちらもJALの若手社員と言える若い“おとな社員”だ(小学生のころは、ゲームやロボットに関わる仕事に就きたいと夢見ていたそうだ)。
岡田さんにより大型スクリーンに映し出された、「飛行機から降りる時にできる優しい行動とは?」の問いの答えは、「窓のシェードを下ろす」。その理由として、「機内の温度を一定にできて、エアコンの使用を抑えられるから」との説明をしてくれた。また、JALでは機内で役目を終えたシートをポーチとして再利用(アップサイクル)している」ということや、使用済の食用油などの廃油を再利用してジェット燃料にしていることなども教えてくれた。
それにしても子どもたち、岡田さんからのさまざまな質問にしっかりと答えていたのが立派。この日に備えて、子どもたちは色々と調べてきているのだ。また展示エリアにある737操縦席のモックアップでは、飛行機の操縦の仕方や、着陸後に片方のエンジンを止めることで環境に配慮しているといった説明もあったとか。
こどもの発想と、おとなの解決力の融合
さて、子ども未来開発本部によるアイデア発表では、各チームが前に出て、それぞれのアイデアをマイクを使って自分の言葉で発表する。きっと緊張するはずだが、良い経験になるに違いない。さて、そこで発表されたアイデアとは。
「CAさんとかパイロットさんの服をリサイクルできる紙で作る」
「空港車両の燃料としてバイオや水素、電気などを使う」
「機内食の食べ残しや作っている時の生ゴミを燃料にする」
「飛行高度をもっと上げる」
「飛行機に乗った時に譲り合う。体が不自由な人やお年寄りを優先させる」などなど。
おとな社員がこれらのアイデアを受け取ることで、たとえば「車いすに乗ったまま機内に入れる工夫ができると良いよね」といった、より具体的な発想へとつながっていくのだ。おとな社員とこども社員が協力し合えば、面白い発想やそこから生まれる新たな発見へとつながりそうだ。
ワークショップの締めくくりには、JALのおとな社員から「皆さんのアイデアをしっかり参考にさせていただきますね」との言葉があり、子どもたちが待っていた整備ハンガーでの実機見学へと移動。oneworld塗装のA350-900など合計4機を見ることができたほか、南風に向かって離陸していくJALの出発機も真近に見学できた。今回の発表は大成功だ!
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