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アラスカ航空ボーイング787-9に新塗装。ハワイアン航空機も変更、成田線へ投入

新塗装は2026年1月にデビュー。同月7日からは成田線への787-9投入がスタートし、2026年春までにハワイアン航空機を含めたグループすべてのボーイング787-9に新塗装が施される。

文:本誌編集部
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Image: Alaska Airlines

 アラスカ航空は8月5日、2026年春にシアトル=ロンドン・ヒースロ線、レイキャヴィーク(アイスランド)線を開設すると発表。また同時に、ボーイング787-9に2026年1月から新塗装を導入すると発表した。

 これまでナローボディ機(単通路機)のみを運航してきたアラスカ航空グループだが、2024年9月にハワイアン航空を買収したことで、同社が保有していた長距離飛行も可能なワイドボディ機、エアバスA330-200およびボーイング787-9をグループに加えた。このうちA330-200を用いて、2025年5月にはハワイアン航空ブランドでシアトル=成田線に就航。グループとして初めて、ハワイ以外の長距離路線を開設している。

 アラスカ航空グループでは今後もシアトル発着の長距離路線を少なくとも12都市へ拡大する方針で、まずは9月にソウル線、2026年にはローマ線へ就航することをすでに発表。そして今回の2路線が加わったことで、そのネットワークは5路線まで拡大することになる。5路線のうち成田線はA330-200で運航される一方、ソウル線とローマ線、ロンドン線には787-9を投入。また成田線も2026年1月7日から、787-9に切り替える。レイキャヴィーク線(夏季限定運航)のみ、ナローボディ機のボーイング737 MAXを投入する。

すでに発表済みのローマ線と合わせて、アラスカ航空のヨーロッパ路線は3路線に拡大する。Image: Alaska Airlines

 そして787-9には、「新たなグローバル塗装」と称する新塗装を導入する発表した。「アラスカ航空のタイトルはそのままに、見た目と雰囲気を新たにした」とするこの新塗装は、「世界中で感嘆と驚きをもたらす」がコンセプト。まさに世界中の人々を魅了するオーロラの素晴らしさを表現しながら、1980年代のアラスカ航空の塗装へのオマージュも兼ねている。

 アラスカ航空グループでは2026年1月にこの新塗装をデビューさせ、最大17機の787-9にこの新塗装を施す。同社の787-9は現在、4機を受領済み、他に13機を確定発注済みで、受領済みの4機はすべてハワイアン航空カラーを纏っている。この4機も塗装を変更し、2026年春には保有するすべての787-9が新塗装となる計画だ。

「Kapuahi」と名付けられたハワイアン航空の787-9初号機は、2024年2月に引き渡され、同年4月、ホノルル=ロサンゼルス線でデビューした。尾翼のプアラニが特徴的な同社の塗装を纏った787は、わずか2年で終わりを迎えることになる。Photo: Hawaiian Airlines
ハワイアン航空の787-9には、「Leihōkū Suites」と題した個室型ビジネスクラスを設置。アラスカ航空では機内についても「新たなグローバル体験」を導入すると発表しており、ハワイらしさが光るこのインテリアがどう変化するのか注目だ。Photo: Hawaiian Airlines

 一方、アラスカ航空のナローボディ機の塗装や、787-9を除くハワイアン航空機の塗装は「それぞれのブランドのレガシーや歴史を象徴する大切なものであり、変わることはない」と明言。ワイドボディ機についてはシアトルの拠点に787-9、ホノルルの拠点にA330-200をそれぞれ配置して運航する。

 また今後はハワイ発着の国際線やハワイ=米本土間の路線に投入されるA330-200については、数年をかけて客室をアップグレード。インテリアを一新し、ビジネスクラスとエコノミークラスの座席をアップデートするほか、新たにプレミアムエコノミークラスを設置する。

アラスカ航空の現行塗装を纏ったボーイング737-800。グループのナローボディ機、およびA330-200の塗装は変更されないため、アラスカ航空の尾翼に掲げられたアラスカ先住民や、ハワイアン航空の尾翼に描かれたプアラニは、今後も引き続き見ることができる。Photo: Yuta Warrens/AIRLINE
現在は5月12日(現地発)に就航したシアトル=成田線のほか、日本各地を発着するハワイ路線に投入されているハワイアン航空のA330-200。シアトル線からは1月をもって撤退するが、ハワイ路線では引き続き活躍する。計画されるキャビンのアップグレードに注目したい。Photo: Charlie FURUSHO
新塗装は2026年1月にデビュー。同月7日からは成田線への787-9投入がスタートし、2026年春までにハワイアン航空機を含めたグループすべてのボーイング787-9に新塗装が施される。