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ヒコーキ撮影者の心をくすぐるツアーに同行。チャーリィ古庄と一緒に海羽田へ出かけた!

ナビタイムジャパンと阪急交通社が地域活性を目的に、共同で実施する「ニッチャートラベル」から、初めてヒコーキをテーマにしたツアーが催行された。チャーリィ古庄氏と一緒に、船から羽田空港の発着機を撮影できるこの特別なツアー。ヒコーキ撮影を趣味とする編集部員が参加……いや取材をしてきた。

文:ウォレンス雄太(本誌編集部) 写真:ウォレンス雄太(特記以外)
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A350 Photo: Charlie FURUSHO

海から飛行機を撮りたい! ニッチな夢を叶えるツアー

 “海羽田”。羽田空港において、沖合から船でヒコーキを撮影することだ。普段とは違うアングルから眺める機体、展望デッキなどのワイヤーに邪魔されない自由な視界。こうした魅力的な環境で、さらに航空写真家、チャーリィ古庄氏と一緒に撮影ができるなら……。飛行機撮影を楽しむ人なら夢のような話に違いない。

ニッチャートラベルのポイントのひとつが、参加者同士でも交流が楽しめること。全国各地から集まった皆さん。「ベースは〇〇空港です」「北風の日は午前11時まで羽田の離陸機が自宅の上を通ります」。ほぼ全員が1人参加だった今回のツアーだが、こうしたマニアックな自己紹介で場はすぐに和んだ。
そしてチャーリィ氏が登場! まずは普段のお仕事について、月刊エアライン編集部でも知らないような秘伝のエピソードの数々を披露。その後、参加者からのQ&Aも交えながら、話は“海羽田”での撮影のコツに移っていく。

 それを実現してくれるのが、阪急交通社とナビタイムジャパンが共同で実施する「ニッチャートラベル」。地域活性を目的としたこのプロジェクトでは、これまでも有名DJと渋谷のレコードショップを巡るツアーを開催するなど、ニッチな旅を専門に企画してきた。そして今回、初めてのヒコーキ関連ツアーとして「【品川区後援】航空写真家・チャーリィ古庄とクルーズ船でいく、“海羽田”から飛行機撮影ツアー」を催行したのだ。

 参加者の皆さんと同じく、普段は趣味でヒコーキ撮影を楽しむ筆者。このツアーの取材があると聞いて、迷わず編集長に「行かせてください」と請願したのであった。

「天王洲ヤマツピア」に停泊するこの日のシップ、“ジーフリート号”。エアコン完備の広い船室に屋上デッキ、さらに男女別のお手洗いも装備する。比較的大きい船のため揺れづらく、船酔いや撮影時のフレームアウトの心配が少ないのが嬉しい。

船上ならではの撮影環境から、羽田の離着陸機を狙う

 集合時間にかなり余裕を持って出航場所の「天王洲ヤマツピア」に向かった筆者だが、さすがは熱心なヒコーキファンの皆さん、すでに参加者の半数ほどが集まっていた。ツアーは出航前および羽田沖へ移動中の船内から始まり、参加者の自己紹介の後、チャーリィ氏が海から飛行機を撮るコツなどを伝授。羽田が近づくと屋上のデッキへと出て、チャーリィ氏のガイドを受けながら早速撮影を開始した。

デッキは船で一番高いところにあるため、周囲を遮るものがなく、機体が視界にある限り追い続けることができる。それにしてもこの日は天気と視程が良好で、完璧な撮影日和だった。

 この日の羽田空港は北風運用。C滑走路沖からはRWY34Rの離着陸機が普段は撮れないターミナルバックで撮影でき、さらに陸からは撮影が難しいD滑走路の沖合では、 RWY05の離陸機が至近距離で浮き上がる迫力の光景を楽しむことができた。なかなかない機会だけに、筆者も自前の60-600mmの望遠レンズで、時おり参加者の皆さんに混ざって撮影していたのはここだけのヒミツ。

空港の北東沖は、RWY34R離陸機の“ひねり”を撮るのに絶好の場所。撮影時はひねりの終盤が順光だったため、腕が痺れるまで望遠レンズで追いかけた。
展望デッキからは遠いD滑走路も、船なら近くまで行くことが可能。離陸機が目の前でエアボーンし、120度の方向へ急旋回していく様子に、ついつい連写が止まらなくなる。

 そしてピアへと戻った船内では、チャーリィ氏がこの日撮影した作品を早速披露。さらに氏を交えつつ、この日の成果をシェアしたり、ヒコーキ談義に盛り上がったりと参加者同士の交流タイムに。あっという間に時は過ぎ、下船の時間となった。

 今回のツアーは残念ながら全3回ともすでに完売し、キャンセル待ちになってしまったが、「ニッチャートラベル」では今後も、ヒコーキを含めたニッチなツアーをさらに展開していく予定だ。次回はどんなツアーが待っているのだろう? ぜひ次も同じように参加……ではなく取材をしたい。

天王洲への帰路では、船を運航するジールのスタッフが航路周辺の見どころを解説。途中、豪華客船とすれ違うシーンも。この周辺は羽田でヒコーキを撮影していると背景に映り込む景色だけに、今後の撮影の楽しみがまたひとつ増えた。
撮影後の交流会では、この日の成果に限らず、操縦免許の話やカメラの話など多岐にわたる話題で盛り上がっていた。

Charlie's Point

 「このツアーの楽しさは、アイスブレイク(各自の自己紹介)の時間があるため、同じ趣味を持つ人と仲良くなれること。また船も漁船などとは違い大きく安定していて、撮影場所が広く、救命胴衣をつける必要がないので動きやすいです。さらに皆さんの希望に応じて撮影しやすい場所に移動したり、私に遠慮なく撮影のコツや設定を質問したりできるのも魅力です!」

当日はチャーリィ氏も参加者と一緒に撮影。その作品の中から2点をピックアップした。普段撮れないアングルからの撮影はもちろん、360度見渡せる船上ならではの環境を生かし、さまざまな表情の雲との絡みも楽しめる。
Photos: Charlie FURUSHO
ナビタイムジャパンと阪急交通社が地域活性を目的に、共同で実施する「ニッチャートラベル」から、初めてヒコーキをテーマにしたツアーが催行された。チャーリィ古庄氏と一緒に、船から羽田空港の発着機を撮影できるこの特別なツアー。ヒコーキ撮影を趣味とする編集部員が参加……いや取材をしてきた。

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