連載

開業まで、あと1月!北陸新幹線金沢~敦賀の見どころとは?

X Facebook LINE

大河ドラマで盛り上がるたけふへ

 福井駅を出た列車は次に越前たけふに停車した。今回開業する区間で唯一の新幹線単独駅だ。逆にほかの5駅は在来線の駅に併設されている。
 駅前には「道の駅 越前たけふ」があるほか、在来線武生までのバスも運行される予定だ。このバスは、ホテルや開館したばかりの「大河ドラマ館」に停車する。武生は現在放送中の大河ドラマ「光る君へ」の主人公、紫式部が京都以外で唯一暮らしたことのある街だ。最新の鉄道で歴史を感じる旅をするのも良いだろう。

こうのとりを模したデザインの越前たけふ駅。駅の目の前に「道の駅 越前たけふ」がある。2023年9月撮影

終着敦賀へ到着

 越前たけふを出ると、開業区間で最も長い新北陸トンネルに入る。長さは約20kmもあるが、およそ5分で駆け抜ける。なお、在来線で使われている北陸トンネルは、携帯の電波が「au」しかつながらなかったが、新幹線ではすべてのキャリアで繋がるようになった。 
 列車は最後のトンネル、深山(みやま)トンネルを抜けると敦賀市内に入り、車窓右手に若狭湾を望むことができる。この辺りは、国道8号バイパスをまたぐために高い位置に線路が建設されており、敦賀駅自体もビルにして7階相当の高さに列車が停車する。
 さて、敦賀駅での在来線の乗り換えについて。大阪へ向かう特急は新幹線の直下にあるが、乗り換え改札を抜けて2フロア分の移動が必要で、想定では最高8分必要と考えられている。そこで階段やエレベーターに近い号車を指定することをお勧めする。写真を参考にしていただきたい。
 また、在来線への乗り換えはさらに所用時間がかかる。乗り換え時間は通常でも最低10分ほど見ておいたほうが良いだろう。

敦賀駅手前で車窓からみえる若狭湾。
試乗会列車の車内案内表示器では「終点 敦賀」と表示された。
敦賀駅の北側は連続した勾配があり、駅到着の際は運転士のブレーキ操作が難しいという。
試乗会当日、敦賀駅では高頻度で試運転列車が発着していた。開業前の準備も大詰めを迎えている。
敦賀駅14番線に掲示されていたサイン。どの番線も大きくドアの位置は変わらないため、乗り換え時の参考にしていただきたい。
新幹線のコンコースは広大だが、改札口は1か所に集約されているうえ、大きな案内サインがあるため迷うことはないだろう。
在来線への乗り換え改札には19通路設けられている。
敦賀駅から特急以外の在来線に乗り換える際は、写真の連絡通路を渡っての移動が必要となる。「動く歩道」が導入されるのは、福井県ではじめて。

次のページ:
所要時間、開業でどう変わる?

関連キーワードもチェック!