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エミレーツ・スカイカーゴ、成田就航! 関西線に続くフレイター日本投入
5月24日、エミレーツ・スカイカーゴの定期便が成田空港に就航した。機材はもちろん、ボーイング777F。これまでも関西空港にはフレイター(貨物専用機)が乗り入れていたが、成田就航によりエミレーツ航空が誇るドバイ・ハブの存在感は、ここ日本の航空貨物シーンでもさらに高まっていくはずだ。

アフリカ大陸にも強み、ドバイ・ハブの圧倒的アドバンテージを生かして
エミレーツ航空といえば豪奢なキャビンとサービス、エアバスA380に代表される大型機材で世界およそ140の就航地を結ぶドバイ・ハブの圧倒的ボリューム感を、多くの人がイメージするはずだ。
しかし旅客便だけではなく、貨物部門であるエミレーツ・スカイカーゴによる38路線のネットワークも強力で、5月24日には、初めて成田空港への貨物定期便を就航させた。
日本路線という意味では、2012年に初就航した関西線(木曜・日曜発着の週2便)に続く2路線目となり、成田には毎週土曜日に週1便で乗り入れる。関西・成田ともに週末近くにフライト・スケジュールが集中しているのは、週の後半に活発化する貨物の動きを考慮したものだが、エミレーツ航空では成田への2便目も視野に入れて、この新路線を成長させていきたい考えだ。
なお、ドバイ側の発着地は旅客便が拠点とする「ドバイ国際空港(DXB)」ではなく、ドバイ・ワールド・セントラル(DWC※アル・マクトゥム国際空港)で、成田と中東を直行で結ぶ初めての貨物定期便という意義をあわせ持つ。


ドバイ・ワールド・セントラルを基点に世界をカバーする
もちろん、これまで成田からも旅客便の床下貨物室を使用した貨物輸送は行なわれていたが、フレイターでなくては運べない貨物需要は確実に存在しており、この日の出発初便で成田からドバイへ飛ぶ777Fにも、全高が高いSUVタイプの車両や、ドバイ経由で南アフリカ・ヨハネスブルグへ輸送されるという大型機械などがあった。旅客便と同じく、ドバイという地の利を活かしたハブ展開が武器で、なかでもアフリカ大陸への日本発の輸送需要は今後有望と見る。
なお、旅客便の床下貨物室で輸送される貨物が発着するDXBと、フレイターが発着するDWCで、同じドバイにありながら異なる空港との間を結ぶことになるが、エミレーツ・スカイカーゴは両空港を一体的に運用し、陸送便も高頻度に運行されていることから、貨物が分散することによる業務上の留意点やデメリットなどは、特に存在しないとのことであった。



エミレーツ・スカイカーゴの777Fは現在11機
5月24日の初便には、現在11機を保有するエミレーツ・スカイカーゴの777Fのうち新塗装をまとうA6-EFV(新塗装機は現在4機)がアサインされ、搭降載オペレーションなどグランドハンドリングを担うJALグループとの連携も鮮やかに、往路・復路ともにほぼ満載のカーゴをさばいた。
この日のフライトでは日本を出発地・目的地とする貨物が多くを占めていたが、出発機への搭載貨物のなかには一部、大阪や台湾などから集荷した貨物も含まれており、エミレーツ・スカイカーゴの有機的かつ効率的なオペレーションの一端が垣間見えた。
エミレーツ・スカイカーゴ
成田=ドバイ(週1便/土曜日)
EK9414/成田12:00→ドバイ18:30(土曜運航)
EK9413 /ドバイ18:55→成田10:00+1日(金曜運航)


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