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「5」にも飛行機モードが来た! CANON、「EOS R5 Mark II」を発表。同システムの「EOS R1」とともに実機をタッチ&トライ
5月に開発が明らかにされたキヤノンEOS Rシステム待望のフラッグシップ、「EOS R1」。その詳細とともにサプライズ発表されたのは、AFの“飛行機モード”も搭載する「EOS R5 Mark II」だった。
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「5」を受け継ぐEOS Rシステムのカメラ、フラッグシップ機と共通システムで第2世代へ
キヤノンは7月17日、EOS Rシステムの新たなフルサイズミラーレスカメラ「EOS R5 Mark II」を発表した。2020年に発売されたEOS R5の後継モデルとなるこの新たなカメラ。5月に発表されたフラッグシップ、「EOS R1」の詳細も今回明らかになったが、R5 Mark IIは「ミニR1」とも呼べるほど、同機種の機能や技術のほとんどを搭載するモデルだ。
2機種ともAFの“飛行機モード”を搭載。カメラ内で画像処理も
まず気になる画質だが、EOS R1は2,420万画素で常用ISOが102400まで。一方のEOS R5 Mark IIは4,500万画素で常用ISOが51200までとなる。また両機種ともにディープラーニング技術を活用した「カメラ内アップスケーリング」を搭載し、従来は画像処理ソフトで行なう必要があった画像の解像度拡張がカメラ内で完結するように。JPEGとHEIFで記録された画像に限られるが、この機能を使用するとR1では9,600万画素、R5 Mark IIでは1億7,900万画素の画像を生成することが可能だ。さらにRAWで撮影した画像に対し、同じくカメラ内でノイズ低減処理を施し高画質な画像を生成する「ニューラルネットワークノイズ低減」機能も搭載されている。
EOS R1およびEOS R5 Mark IIは共通のシステムを搭載。高速解析・撮影を実現する新開発エンジンの「Accelerated Capture」を採用し、ディープラーニング技術と合わせて、AF性能の向上や静止画と動画の同時撮影などを実現している。AF性能はいずれもEOS R3以上に高精度で、被写体の前に障害物がある状況でも追尾するほか、「乗り物優先」モードを搭載し、飛行機のトラッキングも可能だ。また視線入力AFに対応する電子ビューファインダーも、EOS R3と比較して検出フレームレートが2倍となり、レスポンスが向上している。
連写は細かく設定できるように。ローリングシャッター歪みも改善
そして飛行機撮影においてもうひとつ気になるのが、連写性能だ。EOS R1は電子シャッター時で最大40コマ/秒、EOS R5 Mark IIは同最大30コマ/秒の連写に対応するが、両機種ともに連写速度が細かく設定できるようになった。R1なら30、20、15、5コマ/秒、R5 Mark IIなら20、15、5コマ/秒にそれぞれ設定が可能だ。また「プリ連続撮影」機能もあり、シャッターボタンを半押ししていれば、全押しする前の最大20コマ(R1)、15コマ(R5 Mark II)分を遡って記録できる。
そして電子シャッターといえば、ローリングシャッター歪みも気になるところ。両機種に最適化された新たなCMOSセンサーにより、この部分も改善している。EOS R1はEOS-1D X Mark IIIのメカシャッターと同等に、EOS R5 Mark IIはEOS R5の電子シャッターと比較して約40%、それぞれ歪みの低減が実現した。
EOS R5 Mark IIは新バッテリーを採用。気になる発売日や価格は
またEOS R1のバッテリーは現行の「LP-E19」だが、EOS R5 Mark IIは新バッテリーパック「LP-E6P」を採用。形状や容量は従来の「LP-E6N」と同じながら、R5 Mark IIの能力を最大限発揮するために最適化されている。フル機能で動かすためには一部ファームウェアのアップデートが必要な場合もあるが、この新バッテリーパックは基本的に現行のカメラにも使用可能だ。
EOS R1は2024年11月に発売予定。キヤノンオンラインショップ価格は108万9,000円(ボディ単体のみ)だ。一方のEOS R5 Mark IIは同8月下旬に発売予定で、価格はボディ単体が65万4,500円、RF24-105L IS USM レンズキットが80万8,500円となる。いずれの機種も7月23日の午前10時より予約受付を開始するほか、7月19日の11時から(事前予約制、予約は7月18日の11時から)は実機に触れられる「タッチ&トライ」を全国4か所で実施する。