連載

飛行訓練の好適地 大分空港

【連載】ニッポンの空港

文:阿施光南
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2016年末のリニューアルで誕生したウッドデッキ風テラスの広々とした展望デッキ。
2016年末のリニューアルで誕生したウッドデッキ風テラスの広々とした展望デッキ。ワイヤーフェンス手前に植栽が設けられている。

訓練空港としての顔、そして宇宙港へ

 大分市内にはかつての海軍航空基地を利用した旧大分空港があったが、拡張が困難で航空機事故も起こったため、国東半島の東岸に現在の大分空港が作られた。開港は1971年10月で、当初の滑走路は2,000mだったが、二度に渡る延伸工事によって1988年には3,000mとなった。旧空港と比べると市内から遠くなったため、別府湾を横断するホバークラフト便が運航されたが、高速道路などの整備が進んだために2009年に運航を終了。しかし復活を目指して計画が進んでおり、運航会社である大分第一ホーバードライブは3隻のホーバーを受領済み。訓練中の事故により中断しているが、2024年秋の運航開始を目指している。
 滑走路が長く騒音の問題も少ないため、航空会社の実機訓練などにも使われており、本田航空も訓練センターを設置して小型機による飛行訓練を実施している。さらに2020年にはヴァージン・オービット社が大分空港を宇宙港(スペースポート)に選定し、2022年夏以降の打ち上げを予定していたが、同社の経営破綻で計画は立ち消えとなった。747-400の翼に吊った小型ロケットを上空で発射して人工衛星を打ち上げるもので、大分空港はその母機の基地となる予定だった。
 

大分空港 DATA

大分空港 DATAOIT/RJFO

標高:5.2m
面積:148ha
運用時間:7:30-22:30
滑走路:RWY01/19 (3000×45m)
着陸回数:2018年度 1万1千回(国内1万1千回・国際491回)、2019年度 1万1千回(国内1万回・国際257回)、2020年度 6千9百回(国内6千9百回・国際0回)
乗降客数:2018年度 200万2千人(国内186万5千人・国際13万7千人)、2019年度 183万4千人(国内178万4千人・国際5人)、2020年度 55万7千人(国内55万7千人・国際0人)
貨物取扱量:2018年度 7千6百t(国内7千6百t・国際0t)、2019年度 5千9百t(国内5千9百t・国際0t)、2020年度 2千6百t(国内2千6百t・国際0t)
就航会社:JAL、ANA、SNJ、IBX、JJP、APJ
ターミナルビル、貨物施設の運用会社:大分航空ターミナル株式会社
拠点を置く航空会社、航空機保有の組織:大分県警察航空隊
公的機関:国土交通省大阪航空局大分空港事務所、大分税関支署大分空港出張所
所在地:大分県国東市
供用開始日:1971年10月16日( 旧空港の建設は1938年、海軍飛行場として)
種別:国管理空港
設置管理者:国土交通大臣

※ この記事は月刊エアライン2022年5月号特集「ニッポンの空港」を抜粋・再編集したものです。

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