連載

全国のファンを惹きつける絶景の魅力 旭川空港

【連載】ニッポンの空港

文:竹信大悟
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晴れていても山が見えるとは限らない。
晴れていても山が見えるとは限らない。地元撮影者ですら1か月以上も山が見えないなんてこともある。

美瑛・富良野への観光需要も支える

 北海道第2の都市、旭川。その空の玄関旭川空港は市内中心部から南東約16キロの場所にあり、大雪山系連峰に囲まれた風光明媚な空港として知られている。1966年に1,200mの滑走路で開港。1997年に現在の長さに延長された。ほぼ南北方向に幅60m、長さ2,500mの滑走路を有し、ILS CAT I(RWY34)に対応している。
 空港周辺には美瑛・富良野といった観光地があり国内外からの観光客も多い。かつては、ソウル、台湾などから旭川への直行便も就航していたが、コロナ禍により運休しており再開は不透明だ。国内線は日本航空とAIRDOの2社が東京羽田と旭川を往復するほか、2023年12月にはジェットスター・ジャパンが成田=旭川線を就航した。

 旭川空港は、そのロケーションが素晴らしい。無限に撮影ポイントがあると言っても過言では無く。ロケーションの良さから地元のみならず全国から撮影に訪れる航空ファンが多い。十勝岳の噴煙、オプタテシケの特徴的な山肌、そして壮大な旭岳。撮影者の創造力をかき立てる素晴らしい立地が魅力だ。
 しかし前述の通りかつてほどの便数が無く、撮影はワンチャンス。早くかつての盛況な旭川空港に戻って欲しい。

旭川空港 DATA

旭川空港 DATAAKJ/RJEC

標高:210.5m
面積:214ha
運用時間:8:00-21:00
滑走路:RWY16/34(2500×60m)
着陸回数:2018年度 3千3百回(国内3千百回・国際219回)2019年度 3千5百回(国内3千3百回・国際220回) 2020年度 1千8百回(国内1千8百回・国際1回)
乗降客数:2018年度 113万5千人(国内108万人・国際5万5千人) 2019年度 107万9千人(国内103万5千人・国際4万3千人)2020年度 28万9千人(国内28万9千人)
貨物取扱量:2018年度 5千2百t(国内5千2百t) 2019年度 5千4百t (国内5千4百t) 2020年度 1千6百t (国内1千6百t)
就航会社:JAL、ADO
ターミナルビル・貨物施設の管理:旭川空港ビル
ターミナル設計会社:日建設計・中原建築設計事務所共同企業体
公的機関:国土交通省旭川空港出張所、札幌税関支署旭川空港出張所
所在地:北海道上川郡東神楽町
供用開始日:1966年6月30日
種別:特定地方管理空港
設置管理者:国土交通大臣(設置者)、旭川市(管理者)

※ この記事は月刊エアライン2022年5月号特集「ニッポンの空港」を抜粋・再編集したものです。

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