連載

4社が乗り入れる、ひまわりの空港 女満別空港

【連載】ニッポンの空港

文:村田尚之
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女満別空港とその周辺
空港周辺は北海道の平野部らしい、なだらかな地形で麦やジャガイモなどの畑が広がる。周辺には撮影の障害となる山や建物などもないので、さまざまなアングルから撮影が楽しめる。

元は気象観測用空港として

 北海道の中でも道東・道北エリアは空港の多いエリアだが、女満別空港は釧路空港とならび航空輸送の中核を担う存在だ。同空港は1935年に中央気象台の観測用飛行場として開港、大戦後の接収・返還を経て、1956年に北日本航空の不定期便が就航した。その後、1985年にはジェット化のためターミナル・滑走路とも南側に移転している。
 現在はJAL、ANAのほか、AIRDO、Peachが乗り入れており、羽田線のほか、新千歳線、丘珠線、成田線が就航している。こうした利便性もあって、オホーツク地域や世界遺産・知床観光における空の玄関口となっているほか、周辺には自動車関連企業の開発拠点もありビジネス需要も少なくない。
 また、出発・到着あわせて1日あたり30便弱が設定されること、撮影環境も良いことからヒコーキ趣味的にも注目度が高い空港である。展望デッキからは正面に海別岳や斜里岳が望めるほか、RWY18エンドのひまわり畑は撮影スポットとして知られている。

女満別空港 DATA

女満別空港 DATAMMB/RJCM

標高:33.1m
面積:168ha
運用時間:8:00-21:00
滑走路:RWY18/36(2500×45m)
着陸回数:2018年度 4千7百回(国内4千7百回・国際9回)2019年度 4千6百回(国内4千6百回・国際6回)2020年度 2千9百回(国内2千9百回)
乗降客数:2018年度 84万2千人(国内84万人・国際1,904人)2019年度 81万人(国内80万9千人・国際1,036人)2020年度 29万7千人(国内29万7千人)
貨物取扱量:2018年度 1,633t(国内1,633t)2019年度 1,482t(国内1,482t)2020年度 965t(国内965t)
就航会社:JAL、ANA、ADO、APJ
ターミナルビル・貨物施設の管理:北海道エアポート
公的機関:国土交通省女満別空港出張所
所在地:北海道網走郡大空町
供用開始日:1985年4月22日(旧空港の建設は1935年、気象観測用飛行場として)
種別:地方管理空港
設置管理者:北海道

※ この記事は月刊エアライン2022年5月号特集「ニッポンの空港」を抜粋・再編集したものです。

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