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バスを使わずにサテライトへ。羽田空港 第2ターミナルの本館からの接続部、3月19日供用開始
羽田空港 第2ターミナルの北側サテライトと本館がついに一体化。バスを利用せずに移動可能になるほか、新たに最大5スポットとして利用可能なPBBスポットを3か所増設している。

羽田空港の国内線ターミナルを運営する日本空港ビルデングは3月10日、2023年4月から工事を進めてきた、羽田空港第2ターミナル本館と、北側サテライト(別棟)を接続する施設が完成し、3月19日から供用を開始することを発表した。
羽田空港の第2ターミナル北側に設置されているサテライトには3つの固定橋(PBB)スポットが用意されており、北側から順に46~48番の番号が割り振られている。このサテライトにはバスでの移動が必要で、バス利用を見越した移動時間を読んで、10分前までに搭乗口にたどり着く必要があった。
今回、この北側サテライトと本館を結ぶ施設(接続部)が供用されることで、利用者は徒歩での移動が可能になり、移動の時間を読みやすくなる点で利便性が高まる。同ターミナルを利用しているANAによると、国内線では出発・到着ともに1日あたり4割程度の便でバスを利用しているというが、今回の接続部が供用されることで2割程度になるという。


また、接続部にも新たにPBBスポットを3か所設置した。この3か所の設置と併せて、スポット/搭乗ゲートの番号が見直され、サテライト側は46~48番が47~49番に変更。そして、新設の搭乗ゲートは50~52番となる。このうち50番と51番は、中型機の場合は1機、小型機の場合は2機運用できるスポットになっていることから、50A/50B、51A/50Bという搭乗口が用意される(スポットとしては50R/50L、51R/51L)。
このほか、接続部にはテナントとして「セブン-イレブン」と、立ち食い寿司店の「又こい家」が出店している。








接続部全体の長さは約430m。保安検査場Aからサテライトの北端の47番(現46番)ゲートまで向かう場合、約705mの距離となる。こうした距離もあって、新たなモビリティ「iino(イイノ)」を導入して、移動をサポートする。
iinoは低床・複数人(最大6名)乗りの自動運転モビリティで、8時~20時の運用時間中、搭乗口52番付近と47番付近を自動的に往来。利用者は自由に乗り降りして、歩く速度とほぼ同じ2.5km/hで移動できる。2台が導入され、通常は2台同時に運用されるが、混雑時間帯を避けて1台運用の時間を設け、その間に交代で充電するという。

到着時は、接続部のスポットも52番を除いては、現在のサテライトと同じく3階に到着し、本館に向かうコンコースの途中で本館の到着ロビーと同程度の高さへと降りることになる。
これは北側エリアは本館が建てられているエリアに比べて標高が低いためだという。出発階のコンコースは接続部に下り坂があるものの、階段を使うほどの高さの変化はない作りになっている。この高さに合わせて下層を到着階とすると位置が低くなりすぎるため、接続部からサテライトにかけては到着階が3階に位置しているのである。

