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新明和工業、新型搭乗橋「バリアフリータイプ」の販売を開始

ユニバーサルデザインの概念と、コスト抑制の両立を目指して設計。安全配慮も強化されている。

文:本誌編集部
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 新明和工業株式会社は、航空旅客搭乗橋のラインアップに、ユニバーサルデザインを志向した新型航空旅客搭乗橋「バリアフリータイプ」を追加し、販売を開始した。「スタンダードタイプ」と比べてトンネル伸縮部の渡り板の勾配を緩やかにし、通路に露出しているガーターの幅を狭めているのが特徴。

 新明和工業は、2018年にトンネル伸縮部の渡り板の勾配が「ゼロ」仕様の「フルフラットタイプ」を市場に投入していたが、新タイプの追加により、空港のコンセプトに合わせて、「スタンダードタイプ」「バリアフリータイプ」「フルフラットタイプ」 の3種類から選択できる。

 「バリアフリータイプ」は、国土交通省が定めるバリアフリー整備ガイドライン「みんなが使いやすい空港旅客施設計画資料」の基準を参照し、障がい者や高齢者をはじめ、「誰もが少ない力で、安全で快適に使用できる」というユニバーサルデザインの概念と、コスト抑制の両立を目指して設計した。

 具体的な特徴は、「スタンダードタイプ」と比較して、トンネル伸縮部の渡り板の勾配と段差を抑え、歩行者をはじめ、車いすやキャリーケースの通行の負担を軽減。また、2020年に開発した世界初となる「航空機機種選択レス」機能を備えた完全自動装着システムや、2023年から発売した「遠隔操作機能」の搭載が可能になっていて、バリアフリー機能の高度化とあわせて導入することで、空港施設の人手不足対策を補える。

 コスト面では、「フルフラットタイプ」と比較して部品点数を減らし、導入・維持管理にかかる費用を削減した。また、搭乗橋内に浸入した雨水を外に流す左右のガーターの露出部分の幅を国内最小クラスに抑え、歩行者や車いす等の踏み外しや脱輪リスクを低減する安全配慮も強化した。

ユニバーサルデザインの概念と、コスト抑制の両立を目指して設計。安全配慮も強化されている。

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