特集/本誌より
JAL羽田=シドニー線で、ボーイング777-300ERを2クラス乗り比べ! ファーストクラス編
いよいよ退役が始まったJALのボーイング777-300ERで、シドニーを往復する旅。往路はエコノミークラスを利用したが、復路はいよいよ最上位のファーストクラスへの搭乗となる。777-300ERだけに搭載される「JAL SUITE」に腰掛け、JALが誇る最高峰のサービスを体感した。
早朝の空港からすでに始まる、ファーストクラスの体験
朝の5時。まだ外は真っ暗だが、シドニー国際空港のホテルに泊まっていた筆者はすでに着々と帰国の準備を進めている。昨晩はワクワクで眠れなかった。それもそのはず、東京への帰国便では、JALのファーストクラスを予約しているからだ。
やっと太陽が顔を出したころ、チェックイン開始時刻が近づいてきたので、国際線ターミナルへと向かう。エスカレーターで2階へと上がると、目に入ってきたJALのカウンター。高級感のある赤い背景に金色の文字で「FIRST CLASS」と書かれた看板に導かれ、チェックインを済ませる。
ファーストクラスの体験は、ここシドニー国際空港で始まる。優先レーンを使い足早に保安検査と出国審査を済ませた筆者。向かった先は、カンタス航空のファーストクラスラウンジだ。
ドアの向こうにいた紳士にチケットを見せて迎え入れられた先は、長い廊下だった。実はラウンジそのものは1つ上のフロアにあり、奥にあるエスカレーターを上る。受付を通り、早速ダイニングで朝食をいただいた。
食事を済ませたあとは、ソファのあるエリアでしばしくつろぎの時間。いつもならお酒をいただくところだが、今日は機内でのお楽しみにとっておくとしよう。朝一番の離着陸機たちが忙しそうに行き交う窓の外。右手に目をやると、ターミナルの陰から見慣れた鶴丸の尾翼が見えてきた。筆者を東京まで連れて帰ってくれるボーイング777-300ER、登録記号JA738Jだ。
約2時間25分の折り返し時間。淡々と準備が進む搭乗機をソフトドリンク片手に眺めていた筆者。すると後ろから突然、パタパタという音が聞こえてきた。振り向くと、そこにあったのは懐かしの反転フラップ式の案内表示機(通称“パタパタ”)だ。まさか、こんなところで出逢えるとは。
いよいよ、777-300ERのファーストクラス「JAL SUITE」の空間へ
カンタス航空のラウンジは、各フライトのボーディング開始時にアナウンスを流すスタイル。時計に気を取られることなくくつろげるのが嬉しい。筆者のフライトもいよいよ搭乗開始となったようで、ゲートを出て徒歩3分ほどの25番ゲートへと向かう。
L2ドアから乗り込み、大きく「F」と印字された搭乗券を見せると、奥の通路に立つ客室乗務員に案内される。ビジネスクラスを通り過ぎ、ついに本日お世話になるファーストクラスのシート「JAL SUITE」、座席番号2Kの席とご対面だ。
いつもなら機内がバタバタするボーディング中の時間。後方から聞こえてくる喧騒とは裏腹に、この8席の空間は落ち着いた時間が流れる。本日ご担当いただく3名の客室乗務員が順に挨拶をしに来てくれた。8人の乗客に対して、3名ものアテンド。これもファーストクラスならではの手厚いサービスだ。
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シドニー国際空港を出発! 豪華コース&お酒を味わう機内食タイム
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