特集/本誌より

念願の「プレステージ・スイート2.0」を体感! 大韓航空のボーイング787-10で成田からソウルへ

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第1ターミナルを横目に、RWY34Lからテイクオフ!

広々としたテーブルで楽しむ韓国グルメ

 定刻の14時ちょうどに26番スポットを出発したKE704便は、A誘導路を南下。そしてRWY34Lから14時13分に離陸した。その後は標準出発経路に従い空港北側でぐるっと一周して上昇した後、埼玉県を真っ直ぐ縦断するように西へ向かう。

 ベルトサインが消灯すると、早速機内サービスが始まった。飛行時間が短い日韓線だけに機内食はワントレーでの提供だが、メインはビビンバまたは牛テンダーロインのローストという2種類から選べた。もちろん、韓国の航空会社なのでビビンバを選択。大韓航空に乗る時の楽しみであるオリジナルのコチュジャンをお好みで付け足しながら、早くも韓国グルメを楽しむことができた。

ワントレーとはいえしっかりとボリュームがある機内食。ドリンクは韓国南部・済州島のクラフトビール「JEJU BEER」をチョイス。

 客室乗務員の手際良いサービスのおかげもあり、食後は思った以上に時間が余った。せっかくなので、シートをフルフラットにしてしばし仮眠をとることに。ちなみにシートはすべて電動で、ベッドモードへもサイドテーブルにあるパネルからボタン1つで切り替え可能だ。

シートをフルフラットにした状態。ベッドの幅は広い部分で53cm、長さは198cmあり、しっかりと体を休めることができる。ちなみに座面や周囲の壁面の模様は、韓国の伝統的な刺繍布「ポシャギ」がモチーフ。
電動のコントローラーでシートポジションの切り替えもストレスフリー。一番左の月の形のボタンを押せば、パーティション外側の座席番号の表示が赤くなり、「邪魔をしないで」という合図になる。
また仮眠ではなく作業をしたい場合も、ノートPCが余裕で置ける大型のテーブルがサポート。個人用モニターの下から引き出す形のため奥行きもある。

くつろいでいたら、もうソウルはすぐそこに

 束の間の休息でエネルギーを充電したら、まもなく降下の時間。筆者もシートを元の位置に戻す。「プレステージ・スイート2.0」で過ごせる時間もあと少しかと思いきや、この日の仁川空港は南風運用。空港北側に回り込む必要があるため、少しばかり長めにこのシートを堪能することができた。

雲の隙間から仁川空港が見えてきた。空港の南側を通過し、西側へと抜けた後、北側でRWY15Rと正対。

 そして16時16分、機体は仁川空港の東側に位置するRWY15Rへと着陸。ほぼ定刻通り、第2ターミナル242番スポットに到着した。あっという間の「プレステージ・スイート2.0」の旅。「このまま遠いところへ連れて行って…」との願いは叶わず、後ろ髪を引かれる思いで降機した。

 なお、当初は短・中距離路線にのみ就航していた大韓航空のボーイング787-10だが、2024年12月時点ではバンクーバー線など、長距離路線への投入もスタートしている。次こそはぜひ、その真価を発揮するであろうロングフライトで「プレステージ・スイート2.0」を体感したい。

仁川空港に到着した搭乗機(写真手前)。2018年に開業した第2ターミナルは大韓航空のほか、スカイチーム加盟航空会社などが利用する。
7月25日、ソウル(仁川)=成田線でデビューした、大韓航空のボーイング787-10。個室型にアップグレードされたビジネスクラスなど、進化したキャビンの模様などは就航当初にレポートした。その時、本誌の搭乗ルポを担当した村田カメラマンを、成田で指を咥えながら見送った筆者。だが先日の韓国旅行の際、ついに自らも搭乗する機会を得た!

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