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東京・大手町タワーで「JALふるさとマルシェ」開催。資源循環や地域活性化に向けた東京建物との協働
JALと東京建物が、持続可能な社会の実現に向けた協業の第1弾として、10月28日と29日の2日間、東京・大手町タワー地下2階の森のプラザで「JALふるさとマルシェ」を開催。
JALと東京建物は、持続可能な社会の実現に向けた協業の第1弾として、10月28日と29日の2日間、東京・大手町タワー地下2階の森のプラザで「JALふるさとマルシェ」を開催している。
JALグループが持つ全国各自治体との連携基盤やネットワークと、東京建物のまちづくりを掛け合わせ、日本各地の産品販売や地域の魅力を都市部へ直接届けるイベントだ。都心の生活者に向けて地方の魅力を発信することにより、関係人口の創出と地域経済活性化につなげる目的を持つ。
今回のマルシェ開催の契機となったのは、JALと東京建物が2026年9月に締結した、持続可能な社会の実現に向けた覚書である。両社は「資源循環」「環境教育」「地域活性化」の3領域において連携協業を行なう合意を交わしている。
その発端となったのは資源循環に関する取り組みで、家庭から排出される廃食油を回収して国産SAF(持続可能な航空燃料)の原料に生まれ変わらせる「すてる油で空を飛ぼう」プロジェクトを推進するJALと、循環型社会の推進を掲げ、分譲マンションで廃食油等を回収・再資源化する「すてないくらしプロジェクト」を展開する東京建物の取り組みが合致。東京建物が分譲したマンション内で集めた廃食油を国産SAFの原料として活用するサイクルを構築することとなった。東京建物はSAF利用によるCO2排出削減の環境価値を活用する「JAL Corporate SAF Program」にも参画している。
両社は資源循環の領域にとどまらず、JAL SKY MUSEUMの工場見学コースと組み合わせた居住者向け環境ワークショップなどの「環境教育」、そして地方の産品を都市部へ届ける「地域活性化」へと連携を深めた。その地域活性化の第1弾として企画されたのが今回のマルシェである。
会場に選ばれた大手町タワー地下2階の「森のプラザ」は、地下鉄各線の大手町駅連絡通路に直結しており、東京メトロ丸ノ内線と東西線の改札外乗り換え通路として平日に約66,000人の往来があるという。東京建物が保有・管理する都心の施設を活用し、多くの通行者に対して地域の魅力を知ってもらう場として選定された。
開催にあたって、JAL 執行役員 ソリューション営業本部 副本部長の西原口香織氏は「9月に東京建物さまと連携協定を締結させていただいて、そして今日のマルシェの開催ということでスピーディーに開催に実を結んだ(実現した)のは本当にありがたいことで、うれしく思っている」とし、「元気な地域の魅力や産品を、東京にいらっしゃる皆さまに知っていただき、これが入り口となって地域への関心を持っていただきたい。これをきっかけに、地域と首都圏の関係・繋がりが創出されるような取り組みに持っていければいいと考えている。東京建物さまとは3つの柱で連携協定を締結させていただいてます。これからも連携して持続可能な未来に向けていろいろな展開を図っていきたいと思っているので、ぜひご期待いただきたい」と説明した。
出展者にはJAL、東京建物それぞれから声がけをし、大手町の“一等地”とあって、積極的に出展の意向を示してもらったという。西原口氏は、「資源循環に関しては対象のエリアを拡大していく。環境教育については今弊社の施設にお越しいただいてやっているが、違う形や場所を変えるなど、いろんな可能性がある。東京建物さまと一緒に、ここでしか体験できないものをご提供できればと思う」と、今後もさまざまな形で協力していく意向を示した。
会場には、北海道から沖縄まで計15事業者のブースが並んだ。また、飛行機の尾翼をリサイクルしたマルチトレーや未使用のライフベストから作られたランチトートバッグを扱う「JAL整備アップサイクル」、全国各地の客室乗務員が自治体や事業者と共同開発した商品を揃える「JALふるさとプロジェクト」のブースも展開された。
個別の出展ブースでは、地域の現状や独自の技術、商品開発の背景を伝える取り組みが見られた。
その例として、千葉県の小湊鉄道は、8月の豪雨と台風25号の被災により線路の一部区間で運休が続いており、復旧には半年から1年程度かかる見込みとなっている。JALからの声がけを受けて急遽出展を決めた同社は、沿線の現状を知ってもらうための動画や資料をブースに用意した。さらに、現地へ足を運んでもらうきっかけとするため、乗車券と沿線での食事がセットになった「小湊鉄道たべあるきっぷ」を販売し、支援と来訪を呼びかけた。
三重県明和町から出展した南野商店は、乾麺のプロデュースを手がける南野マキさんが、三重県の日本遺産である斎宮の歴史を詰めた「斎麺」を紹介。乾麺は生のまま干すため密度があり、生麺に匹敵するコシが出るという。中華麺の製造に不可欠な「かんすい」は性状のコントロールが難しく、1本ずつ伸ばす手延べ製麺では製造が困難であったが、最新の技術によって美味しい中華麺ができるようになってきたという。お土産用の半生麺から乾麺への切り替えや、海外展開を行なうラーメン店による採用など、乾麺への注目が高まっている。
「斎麺」は、平安時代の食材を選定して伊勢神宮奉納塩100%や三重県産あおさ出汁を使用。麺には、ふるさと納税でも取り寄せ率が高いという四日市市大矢知の渡辺手延製麺所の麺を採用した。独自開発した「ゆで粉」を茹で湯に入れることで、麺が黄色くなりコシが出て中華麺へと変化する仕組みで、塩わさび味のラーメンとして仕上げている。
千葉県成田市の「+NRT factory」は、成田国際空港(NAA)グループのプラスナリタラボが展開するブランドで、成田空港オリジナルのギフトスイーツを企画開発している。ブースではさつまいもチップス「POLIPO」や落花生入りの焼きチョコレートを販売した。
JALのブースでは、客室乗務員が各地の事業者と共同開発した連携商品が展開された。山形県との連携による「メロンビール」は、前年に作られた「サクランボビール」に続く第2弾の商品である。市場に出荷できない規格外のメロンや、JALの社員食堂で余ったお米をアップサイクルして作られた。担当者は「ビールの苦味もありつつ、フルーティーなメロンの香りがする」と仕上がりを説明した。
ワインの取り組みでは、元客室乗務員が夫婦で営む北海道のワイナリーが手がけた白ワインを紹介。北海道で有名なブドウ品種であるケルナーを使用しており、「和食の柔らかいお料理にも合いやすいワイン」とアピールした。
会場では、こうした商品の発掘・開発など、地域活性化に取り組むJALふるさとアンバサダーの客室乗務員も来場。北海道支社営業部でアンバサダーを務め、ソムリエ資格を持つ水上さんは、「大手町の中心で、お客さまに北海道のワインをPRできる機会というのはなかなかない」と交流のあるワイナリーに積極的に声をかけたという。
水上さんは道内ワイナリーの支援を行なっており、今回は特に新しい産地として注目している空知エリアのワインを出展した。6月にはベトナム・ホーチミンの展示会で北海道産ワインをPRするなど海外展開にも関わった。会場ではワインを求める個人客だけでなく、ビジネスにつながる話題もあったそうで、都心部でのPRの成果を実感していた。
JALふるさとグローバルアンバサダーを務めるシンガポールベースの客室乗務員XIANG(シャン)さんは、日本各地の特産品が集まるマルシェの意義について「シンガポールには地域による産品というのがない。この地域はこれが有名、この地域はこれが…というのは日本の面白さ」とコメント。グローバルアンバサダーの取り組みとして、高知県でインバウンド旅客のおもてなしに関する講座を実施したことなどに触れ、「シンガポールで知られない場所に行って、紹介、発信をしたいと思います」と活動へのさらなる意欲を語った。ちなみに、会場では来場者から航空業界への志望動機や入社に関する相談も受けたという。
会場の一角では、ボーイング737の運航乗務員(パイロット)による有志グループ「737 Synergy」の展示も行なわれた。2027年3月にJALのボーイング737-800が就航20周年を迎えることから発足したチームである。
国内各地の路線を結ぶ737を通じて国内線を盛り上げる目的で活動しており、就航地の思い出や写真、操縦に関する専門的な解説を展示した。ブースでは、騒音低減や効率的な加速のための上昇率コントロールといったパイロットによる運航上の工夫が紹介された。
また、航路図(チャート)を廃棄せず、封筒へアップサイクルして運航乗務員の手書きメッセージカードを入れて配布。さらに、通常はこども向けに提供されている非売品のミニ・ウィングバッジも来場者へ届けられたほか、就航20周年記念で期待するグッズのアンケートも募っていた。
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