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ソラシドエア長崎線20周年。新社長の山岐氏「当社の主要な幹線と言える路線」

ソラシドエアの羽田=長崎線が8月1日に20周年を迎えた。搭乗客向けのイベントのほか、包括的連携協定を結ぶ波佐見町では関係者を招いた集いを開くなど、この節目を盛り上げた。

文:本誌編集部 写真:本誌編集部
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 ソラシドエアは8月1日、羽田=長崎線が20周年を迎えたことを記念して、同路線の搭乗客に記念品を配付したほか、横断幕でのお見送り/お出迎えを実施した。

 ソラシドエアの羽田=長崎線は2005年8月1日に、羽田=宮崎線、羽田=熊本線に続く同社3番目の路線として、毎日6往復12便で就航。2007年9月には4往復8便という現在の運航体制となった一方で、2009年2月から2013年3月の間には長崎=那覇線を運航していたこともあった。現在は羽田=長崎線のみを4往復8便の体制で運航している。

 6月に新たに社長に就任した山岐真作氏は長崎空港で報道陣の取材に応え、「(長崎線が20周年を迎えたことについて)大変うれしく、かつ光栄に思っている。スカイネットアジア時代から数えて20年。これだけ長い間続けてこられたのは長崎県民の方々、そしてソラシドエアをご愛用いただいているお客さまのおかげ」とまずは謝辞。同社の長崎線の利用者には帰省客やレジャー客が多いと分析しているという。

 そして、羽田=長崎線を「ソラシドエアでは3番目に就航した路線だが、当社の主要な幹線と言える路線」と評する。先述のとおり現在は1日4往復8便の体制だが、これまで約650万人の利用があったという。山岐氏は前職で羽田空港国際線ターミナルを運営する東京国際線ターミナル(TIAT)の常務を務めており、「羽田空港には海外からのお客さまが年間500万人ほど入ってこられる。この数%でも新たに長崎にいらっしゃるとなれば、(これまでの利用数から見ても)相当な数になる。そういったマーケティングも考えていきたい」と、インバウンドの送客にも意欲を示した。

 その後、ソラシドエアの機体を活用した地域振興プロジェクト「空恋」プロジェクトでパートナーとなり、その後に包括的連携協定を結んだ長崎県内4自治体のマスコットキャラクター、大村市の「おむらんちゃん」、波佐見町の「はちゃまる」、五島市の「つばきねこ」、南島原市の「ベイガ船長」も会場に現れ、山岐氏、客室乗務員とともに記念撮影を行なった。

羽田空港を出発する長崎行き便の搭乗客に記念品をプレゼント。
その便で到着した乗客を長崎空港でお出迎え。

 また、この日の羽田=長崎線では搭乗客に記念がプレゼントされた。なかでも長崎発のSNJ36便の搭乗ゲート前は先述した4自治体のマスコットキャラクターが練り歩き、記念撮影に応じるなど、夏休みということもあって子供も多い出発前のひとときを盛り上げていた。

 この日はほかにも、羽田空港、長崎空港の出発/到着時に、横断幕を持ったスタッフがお見送りとお出迎えを実施。SNJ36便出発時には山岐社長らソラシドエアの役員を含むスタッフが、ランプから横断幕を掲げて出発を見送った。

株式会社ソラシドエア 代表取締役社長の山岐真作氏。
羽田行きSNJ36便の搭乗口で記念品を配付する山岐氏。
波佐見焼で作られている、波佐見町にある金屋神社のオリジナルお守りや、ソラシドエアのロゴが入ったオリジナルパッケージの長崎銘菓「麻花兒(マファール)」、ソラシド ソラスープ、各地の観光案内などがプレゼントされた。
羽田からのSNJ35便が到着。
SNJ36便の出発をランプから横断幕を持ってお見送り。
羽田へ向けて出発するSNJ36便。
この後の離陸まで手を振って乗客を見送った。

 8月1日には、波佐見町にあるビュッフェレストラン「御堂舎(みどうや)」で、地元の関係者を招いて「感謝の集い」を実施。波佐見焼の窯元の建物をリノベーションした御堂舎は、ソラシドエアの機内誌「ソラタネ」の2025年2月号で取り上げられている縁から開催場所となった。隣には焼き物の色付け体験ができる建物があるほか、将来的には民泊施設の開業も予定しているという。

 食事は長崎県の郷土料理を中心としたメニューで、乾杯のお酒には波佐見町内でのみ販売されている六十餘洲の特別純米酒 原酒「匠」を用いた。ちなみに長崎県では県産酒の認知向上や消費拡大をつなげることを目的に、県産酒による乾杯を推進する条例を設けており、これに基づいた乾杯でもある。また、波佐見町では波佐見焼の器による乾杯を推進する条例があることから、お猪口には波佐見焼が使われている。

 集いではソラシドエアの山岐社長による開式のあいさつ、波佐見町の前川芳徳町長による乾杯の音頭でスタート。集まった関係者による歓談のなか、御堂舎の料理長、感謝の集いのお土産の品を製作した西海陶器の児玉盛介氏らのあいさつが行なわれた。そして長崎県の大石賢吾知事、ソラシドエアの新川新一副社長のあいさつをもって閉式した。

感謝の集いの会場となった波佐見町の「御堂舎」。
左/波佐見町内限定販売の「匠」。右2枚/御堂舎では長崎県の郷土料理が並んだほか、窯焼きのピザなども振る舞われた。
感謝の集いの参加者へ贈られた、波佐見焼の特製マグカップ。残念ながら販売の予定はないそう。

 ソラシドエアでは、この長崎線20周年を記念した数々の企画を展開している。

 長崎空港では8月1日~9月30日の期間、2階の「エアポートショップ MiSoLa―海空―」でソラシドエアオリジナルグッズの販売コーナーを設置。あごゆずのだしと柚子のさわやかな風味を活かした「ソラシド ソラスープ」のほか、キーホルダーなどのオリジナルグッズを販売している。

 8月1日に「SMILE Time Online」から改称した公式オンラインショップ「Solaseed MART」では、長崎県南島原市にある酒造「吉田屋」の「百年甘酒」(5本セット、価格5,240円/Solaseed Airカード価格4,716円)を販売。

 さらに、羽田=長崎線の搭乗者を対象に、長崎県関連の対象10施設・団体で優待を受けられる「五感で楽しむ長崎」を実施。料金の割引やプレゼントなど、対象施設で搭乗券(二次元バーコード)を提示することで特典を受けられる。

長崎空港2階「エアポートショップ MiSoLa―海空―」で、9月30日までソラシドエアオリジナルグッズを販売している。
ソラシドエアの羽田=長崎線が8月1日に20周年を迎えた。搭乗客向けのイベントのほか、包括的連携協定を結ぶ波佐見町では関係者を招いた集いを開くなど、この節目を盛り上げた。

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