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JALボーイング777-300ERの初号機、JA731Jが退役。5月27日・羽田着のJL015便で

エアバスA350-1000への世代交代により、退役が進むJALのボーイング777-300ER。退役第2号は、同社にとっての導入初号機であるJA731Jとなる。5月27日の夕刻、その最後の勇姿を羽田で見届けよう!

文:本誌編集部
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羽田空港をゆくJA731J。Photo: Charlie FURUSHO

 JALは5月27日(現地発5月26日)のフライトをもって、同社にとってのボーイング777-300ER初号機、登録記号JA731Jを退役させる。最終便はロサンゼルス26日13時40分発、東京(羽田)27日17時25分着のJL015便となる。

 それまで国際線の主役だった747-400を置き換える目的で、2004年に導入された777-300ER。JA731Jはその1番乗りとして同年6月15日に受領した機体で、7月1日に成田=シンガポール線でデビューを果たしている。以来、約21年にわたり欧米線などJALの花形路線を中心に活躍してきた777-300ERだが、2024年に後継機となるA350-1000が就航したことにより、同年8月には初の退役機として4号機のJA734Jが活躍を終えた。そして今回、2番目の退役機として、ついに初号機・JA731JがJALのフリートを離れる。

 最終的に13機が導入された777-300ERの中でも、特別な存在であるJA731J。その理由は初号機であるということに留まらない。2013年には、777-300ER全機の客室を次世代のフラッグシップに相応しい「JAL SKY SUITE」仕様にアップデートするにあたり、JA731Jが改修第1号に選ばれている。それ以降は途中、国内線用の787やエアバスA350に通じるインテリアへの刷新がありつつも、シートは一貫して「JAL SUITE」8席、ビジネスクラス「JAL SKY SUITE」49席、プレミアムエコノミークラス「JAL SKY PREMIUM」40席、エコノミークラス「JAL SKY WIDER」147席のW84仕様で運航されてきた。さらに外観においても、2009年から2012年まで「エコジェット」として緑色の尾翼を掲げるなど、JA731Jは常に注目を集めてきた存在なのだ。

「空のエコ」をPRすべく、国内線用の777-200ER(JA8984)に続いて2009年に「エコジェット」塗装となったJA731J。さらに期間限定で、2010年10月に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)のロゴやメッセージが胴体前方に追加されたこともあった。この特別塗装は2012年に現行の鶴丸塗装へ塗り替えられるまで続いている。Photo: Kashiwa Hiroyuki

 JA731JはJALでの最終運航を終えたのち、数か月間の退役整備へ。その後、アメリカへと渡る予定だ。同機に与えられるアメリカ籍の登録記号、N3243Fはすでに予約登録されているものの、現時点で今後の活躍は未定。どこかでまた、花を咲かせる日がくることを願いたい。

 777-300ERはサプライチェーン問題やトランプ関税の影響により新造機の受領スケジュールが不透明なことを受け、当初の予定より退役が延長される計画だ。とはいえJA731Jにとっては、5月26日から27日にかけての羽田=ロサンゼルス線の往復運航が最後の晴れ舞台となる。羽田の発着時刻は、26日が17時発、27日が17時25分着。ランプではJALスタッフによる見送り・出迎えも予定されているというから、皆さんもぜひ一緒に、展望デッキなどからJA731Jの勇姿を見届けてはいかがだろうか。

【JA731Jラストフライト スケジュール】
5月26日 JL016便:羽田(17時00分)発→ロサンゼルス(10時55分)着
5月26日 JL015便:ロサンゼルス(13時40分)発→羽田(27日17時25分)着

エアバスA350-1000への世代交代により、退役が進むJALのボーイング777-300ER。退役第2号は、同社にとっての導入初号機であるJA731Jとなる。5月27日の夕刻、その最後の勇姿を羽田で見届けよう!

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