ニュース

ダッソー傘下のExecuJet MRO、日本の航空局から認可を取得。Falcon 2000EXの整備が可能に

今回の認可により、ExecuJet MRO Servicesのマレーシアの格納庫において、日本で登録されているFalcon 2000EXシリーズの運航整備・重整備ができるようになった。

文:本誌編集部
X Facebook LINE
マレーシアの首都、クアラルンプールのスバン空港にあるExecuJet MRO Services Malaysiaの格納庫。

 ビジネスジェットの「Falcon」シリーズなどを展開するダッソー・アビアシオン傘下にあり、マレーシアでMRO(整備・修理・オーバーホール)事業を展開するExecuJet MRO Services Malaysia(以下、ExecuJet MRO)は、日本の国土交通省航空局(JCAB)より、Falcon 2000EXシリーズの整備に関する認可を取得したと発表した。

 ExecuJet MROは、製造者であるダッソーの保証のもとで顧客に代わって整備作業を実施。機体整備のほか、コンポーネントやエンジンのサポート、キャビンの改修、計器類のアップグレード、衛星通信(SATCOM)アンテナの設置なども手がけている。マレーシア民間航空局(CAAM)、米国連邦航空局(FAA)、欧州航空安全機関(EASA)などから認証を受けている同社が、JCABからMRO事業者として認可を受けたのは初めて。これにより、日本で登録されているFalcon 2000EXシリーズの運航整備および重整備を実施することが可能となった。

 Asian Sky Groupの調査によると、2024年末時点で81機が登録されている日本のビジネスジェット市場は東アジアで3番目の規模。これを受け、ExecuJet MROのアジア地域バイス・プレジデントであるアイヴァン・リム氏は「日本のビジネスジェット市場にはポテンシャルがある。これからも日本の顧客からの要望に応じて、整備できる機種を増やしていきたい」と語った。

 Falcon 2000EXシリーズの日本国籍機としては現在、静岡空港を拠点とするフジビジネスジェット(FBJ)が航続距離を延長・離着陸性能を向上させた派生型、Falcon 2000LXSを1機(登録記号JA16AC)運航。また海上保安庁もLXSをベースにした洋上哨戒機、Falcon 2000MSAを5機保有している。

ExecuJet MRO アジア地域バイス・プレジデントのアイヴァン・リム氏。
今回の認可により、ExecuJet MRO Servicesのマレーシアの格納庫において、日本で登録されているFalcon 2000EXシリーズの運航整備・重整備ができるようになった。

関連キーワードもチェック!