連載
大きなヒコーキファンのオトモダチが、『幼稚園』のスカイマーク付録を作ってみた
組み立て途中から、その再現性に驚かされる
機体下部の組み立てが終わったところで、今度はノーズとテールへ。表紙では機体の流線型が見事に表れていますが、これをどうやって平らな台紙から表現するのか、ずっと気になっていました。まずは機首側から組み立てますが、そのパーツを見て仕組みが判明。緩やかな扇状になったパーツに、扇の内側から外側に向けて細かい折り目が入っていて、これを少しずつ折っていくことであの機首に向かって細まっていく楕円型の胴体ができるのです。
続いて同様の構造の機体後部に移りますが、今度はパーツが綺麗な円形になりません。一瞬「あれ?」となりますが…そうだ! 機体後部はテールストライク(尻もち)をしないよう、APUに向かってだんだんと高くなっていますよね。いや本当に、ここまで複雑な機体構造を紙1枚から再現するなんて、付録を設計した方にただただ脱帽するばかり。説明書がなければ何がどうなるのかさっぱりわからない状況の筆者とは正反対です。
ちなみにノーズとテールはそれぞれ3段階のパーツに分かれていて、接続部分にはひらがなが書いてあります。そのひらがなが50音順に並ぶように組むと、正しく組み立てられる仕組みです。大人の筆者なら余裕〜!と調子に乗っていたら、APUを上下逆さまにつけてしまったのはここだけの話。一旦パーツを外し、今度は頭の中で「あ・い・う・え・お」、「か・き・く・け・こ」と唱えながら、間違いのないように取り付けました。
胴体が出来上がり、エンジン&主翼&ギアへ
胴体が組み上がったところで、いよいよ主翼周りを取り付けていきます。まずはエンジンを組み立てたのですが、カウルの楕円を作るための折り目の間隔が均一ではないことに気がつきました。その理由は、完成したエンジンを見て納得。737NGに装備されるCFM56-7Bエンジンは、地上とのクリアランスを確保するために下部が平たい「おむすび型」となっているのですが、これも見事に再現されていたのです。
そして両エンジンを組み立てたら、メインギアとともに主翼に取り付けます。主翼には翼上のフラップなどの模様や非常脱出経路の表記、右側についてはレジ番も書かれていました。もちろんハート型のウイングレットもしっかり装備されています。そして、「これで完成!」と記念に写真を撮りますが…何かが足りない…。
民間機専門誌の編集者たるもの、ヒコーキ知識は誰にも負けない…と言いたいところですが、まさか基本中の基本である垂直・水平尾翼をつけ忘れるとは。『幼稚園』本誌の「空港で働く人たち」のページには「びよく」が紹介されていたので、予習をサボったせいですね…。
気を取り直して尾翼周りも取り付け、あとは座席と音声ユニットをセットすれば、今度こそ機体は完成です。座席を取り付ける際には、先に折り目をつけて機体の前に並べてみたのですが…なんだろう、胴体上部がまるでメインデッキのカーゴドアのように開いているせいもあって、旅客機→貨物機への改修作業を彷彿とさせる光景ができました。
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GSEや人形たちを作って、いよいよ付録が完成!
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