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旅客機写真のレジェンド、青木勝 作品展「NOSTALGIC WINGS 1970-1995」で観たモノクロームという原点
月刊エアラインの連載「思い出のワンショット」で珠玉の作品を毎号お届けしている旅客機写真の第一人者・青木勝氏の作品展「NOSTALGIC WINGS 1970-1995」が5月1日からスタートした。その初日に会場を訪れた、深澤明カメラマンが語る。
「写真の原点であるモノクロを観てほしい」
旅客機写真のレジェンド、青木勝氏は初日を迎えた青木勝作品展「NOSTALGIC WINGS 1970-1995」の会場であるJCIIフォトサロンでこう語った。
「モノクロは色に左右されないんですよ。スッと入っていける。
写真を見てくれる人の中にある色によって想像力が掻き立てられるんです。
カラー写真の場合、色から入っちゃう。
モノクロは形から入っていけるんです」
その語り口調がだんだん熱を帯びてくる。
1970年に日本航空(JAL)の嘱託カメラマンになり、航空写真家としてのキャリアをスタートさせた青木勝氏。その精力的な撮影活動は今年で54年を迎える。この作品展では青木氏が旅客機を撮り始めた1970年から1995年の間に手がけた作品の中から厳選された59点を展示している。
“いままで見たことない作品ばかりですよね”
と青木勝氏に語りかけるのは、初日に作品展会場に駆けつけた旅客機写真界の神こと、ルーク・オザワ氏だ。青木勝氏の魂がこもった作品を前に、レジェンドと神の心の対話が始まった。そのやりとりは月刊エアラインの誌面でお伝えするとして…
1970年といえば、日本航空のボーイング747が太平洋路線に就航した年。本格的な大量輸送時代の幕開けといっていい。1978年には成田空港、1994年には関西国際空港が開港するなど、飛行機による空の旅が当たり前になってゆく過程を、航空史における最前線で捉え続けてきた青木勝氏。日本国内に留まらず、世界各地を飛びまわって旅客機を撮影してきた。
「飛行機の最大の魅力は、“空を飛ぶ”これに尽きます」
とは「NOSTALGIC WINGS 1970-1995」の挨拶にあった一文だ。
“懐かしい翼たち”に宿る青木勝氏の魂のこもった作品たちを、その目で、その心で、是非ともご覧いただけたらと切に思う。
なお、今回展示されている作品を収めた図録はもちろん、青木勝氏がこれまでに手がけた写真集や特製のフライトタグなどもフォトサロン受付にて販売中。いまではなかなか手に入らない貴重な写真集もあるので、品切れになる前にお早めに!!
●青木勝作品展「NOSTALGIC WINGS 1970-1995」
会場:日本カメラ博物館 JCIIフォトサロン
(東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル)
東京メトロ半蔵門線 半蔵門駅下車4番出入口より徒歩1分
開催期間:2024年5月1日(水)~6月2日(日)
開館時間:10:00~17:00
休館日:毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)
入館料:無料