航空科学博物館のYS-11、航空宇宙技術遺産に認定

　公益財団法人航空科学博物館は、日本航空宇宙学会が国の航空宇宙技術発展史に画期的な製品および技術を顕彰する航空宇宙技術遺産に、YS-11型旅客機が認定されたことを受け、4月19日に、その認定証を受領した。

　同博物館で展示されるYS-11試作1号機は、1962年8月30日に名古屋飛行機試験機として初飛行に成功した実機であり、日本およびアメリカの型式証明を得るための飛行試験機と使用され、開発終了後はANAの整備士教育訓練機材として大阪国際空港（伊丹空港）で使用された。その後、同博物館の開館にあたって当機が迎えられることとなり、1982年7月に伊丹から成田空港（当時は新東京国際空港）へラストフライトが行なわれた。

　認定証は、同学会より試作1号機を展示する同博物館のほかに、量産1号機を展示する一般財団法人化学廣澤航空博物館、当該期の型式証明を所有する三菱工業株式会社に対し贈呈された。