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日本就航が待ち遠しい! ハワイアン航空にボーイング787デリバリー

ハワイアン航空の新ワイドボディ機材として787-9の納入が始まり、来たる4月の就航を控えている。思い起こせばA330neoの発注覚書をキャンセルしての導入決定。ボーイングにとっても朗報に違いない!

文:本誌編集部 写真:ハワイアン航空
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セレモニーの前週、2月14日にボーイング・サウスカロライナが所在するチャールストンからフェリーされたN781HA。

2023年には2機を追加し、計12機をオーダー

 2月23日、ハワイアン航空の拠点ホノルルにてデリバリーセレモニーが催されたボーイング787-9の同社向け初号機N781HA。
 ハワイアン航空は2018年7月に787-9×10機を確定発注、2023年には2機を追加して計12機の導入を決定、これにより現行ワイドボディ機であるエアバスA330-200×24機のリプレースを進めていく計画だ。

787導入決定までの紆余曲折(A350-800→A330-800neo)

 前記の通り、ハワイアン航空の現行ワイドボディ機材はA330であるが、振り返れば2014年にはA330-800neoの発注覚書を締結し、同型機のローンチング・カスタマーに名を連ねるなど、当初はファミリー発展型の導入を軸に将来のフリート計画を検討していた(さらに遡れば、開発中止となったA350XWBファミリーの“未完機”-800型の導入を計画し、それをA330-800へと変更した経緯があった)。
 一方、ナローボディ機材へと目を向ければ、ハワイアン航空の特徴的フリートとしてマクドネル・ダグラスの血を引くレア機、ボーイング717を主力としてきたが、こちらも欧州製のエアバスA321neoへのリプレースが順調に進んでおり、現在18機がデリバリー済みだ。

デリバリーセレモニーでの一コマ。写真中央のお二人は右がハワイアン航空CEOのピーター・イングラム氏、左はボーイング社マーケティング担当副社長のダレン・ハルスト氏。

ハワイを感じる新キャビン、Leihoku Suites搭載

 かつて、日本路線にも乗り入れた767-300ERは2019年に完全退役し、このままエアバス機へのシフトが進むかに見えた矢先の787ドリームライナー導入。やがては日本路線にも就航するであろう新機材だけに、あらたに開発された個室型ビジネスクラスとして、34席の“Leihoku Suites”を搭載する計300席のキャビンにも興味は尽きない。ちなみにLeihokuとはハワイ語で「星の輪」を意味し、朝日や夕日、風や波といったハワイの自然を、デザイン・エッセンスとしてとり入れている。
 ハワイアン航空の787-9は、まず米国本土を結ぶ路線へと投入され、4月15日にはホノルル=サンフランシスコ線に、2号機のN780HAを迎えたあと、5月16日からはホノルル=フェニックス便でも運航を開始する予定だ。

34席を搭載する“Leihoku Suites”。古代ポリネシア人の航海に着想を得たコンセプトだという。
ハワイアン航空の新ワイドボディ機材として787-9の納入が始まり、来たる4月の就航を控えている。思い起こせばA330neoの発注覚書をキャンセルしての導入決定。ボーイングにとっても朗報に違いない!