ニュース
JALが国内初の水素トーイングカーを披露 脱炭素化に向けた取り組みの一環として実証実験を開始
JALは東京都や関連企業と連携し、水素で駆動する航空機地上支援車両(GSE)の実証実験を羽田空港で開始した。
約30年間稼働した車両を水素トーイングカーへと改造し、脱炭素化や商用化に向けて12月まで試験運用を実施する。
約30年間稼働した車両を水素トーイングカーに改造 東京都との連携で商用化を目指す
JALは8月28日、東京都とJALUX、JALエアテック、タジマモーターコーポレーションと共同で開発した、水素で駆動する燃料電池などを動力源とする航空機地上支援車両(FCGSE車両)を羽田空港で披露した。1997年から2024年まで活躍していた従来のトーイングカーを改造したもので、翌29日から12月までの約4か月間、羽田の第1ターミナルエリアで試験運用を実施。水素オペレーションや技術的課題、導入効果などの検証を行なう。
東京都とJALUXは今回の実証実験に先がけ、エネルギーの安定供給の確保や脱炭素化に向けた取り組みの一環として、都が実施する「空港等におけるFC(燃料電池)モビリティ早期実装化支援事業」に関する協定を2024年12月に締結。CO₂を排出しない燃料電池などによって駆動する航空機地上支援車両の開発や商用化の促進、空港臨海エリアにおける水素需要の喚起などを目的にプロジェクトを進めてきた。
本邦初となる今回の実証試験は、JALUXが事業実施者となり、試験運用はJALが、水素の充填や車両の保守はJALエアテックが行なう。なお車両の改造や試験運用の経費は東京都が負担し、事業のPRなども都が実施する。

水玉模様のポップなデザインで 空港における脱炭素化の取り組みをアピール
お披露目された水素駆動のトーイングカーは、次世代モビリティに関するノウハウや整備施設を有するタジマモーターコーポレーションが、2024年12月から今年3月にかけてFCGSE車両へと改造。FCGSE車両とは、燃料電池(Fuel Cell=FC)によって駆動する航空機地上支援車両のことで、GSEは「Ground Support Equipment」の頭文字から取ったもの。プッシュバック専用で、国内線の出発便に対して使用し、牽引や格納庫内での運用には対応していない。
JALUXの河西敏章 社長はトーイングカーのデザインについて、「水素のイメージである水色を基調とし、水素の分子を水玉模様で表現したもの。お客さまに愛着を持っていただけるように可愛く仕上げた。羽田空港の航空機牽引車約50台のうちの貴重な1台ですので、見つけていただく楽しみもご提供できたら」と、空港での過ごし方の一例を提案した。
小池百合子 東京都知事は、「羽田空港で脱炭素化を進めることは、東京から世界へ向け力強いメッセージを伝えることになる。持続可能な未来の実現に向けての取り組みに期待する」と述べた。
JALの鳥取三津子 社長は、地球環境問題は極めて重要な課題であるとし、「2050年までにCO₂排出量実質ゼロを目指している」とJALグループの取り組みを紹介。「事業を通して環境にやさしいサステナブルな世界を実現して、より良い未来を作り上げていくことが重要」と語った。




関連記事
関連キーワードもチェック!