トラフィックが多い昼間は資材搬入や航空灯火施設の敷設などを行ない、地盤改修など重機を使った工事は夜間に実施される。
現地で工事の説明をする中部国際空港テクニカルコネクト株式会社 執行役員の伊藤真弘氏。24時間発着がある空港の業務に支障がでないようにすることを第一に工事を進め、2027年度中の運用開始を目指している。
滑走路は既存の誘導路より幅が広いため、拡幅工事が必要となる。拡幅部分の地盤改修工事では、まず表土(草地)の除去を実施。粉塵飛散防止のためローラーによる転圧と薬剤の散布が行なわれたのち、舗装工事へと移行する。
工事は滑走路両端付近から進行中。夜間に実施される工事では、航空機の運用に影響がないよう、施工エリアの照明は最小限の範囲のみを照らす。
閉鎖されている誘導路への航空機の誤進入を防ぐため、現滑走路とを結ぶ誘導路には視覚的にも有効な高輝度LEDを使った進入防止灯が設置されている。
工事車両が施工エリアへ出入りしたり、誘導路を横断したりする際の安全確保のため、現場監視員および先導・後尾警戒車が配置されている。工事車両はGPSを使った運行支援システムにより一元管理され、誤進入などを防止している。
日付が変わる直前にソウルから到着したDHLカラー機、カリッタ航空のK4 217便。使用機材はボーイング777F(登録記号N775CK)だ。
深夜0時、台北から到着したJALの貨物便、JL6718便。使用機材は767-300BCF(JA621J)。航空機が24時間行き交うエリアでの工事においては、安全管理が最重要課題だ。
代替滑走路整備事業の概要を表した図。整備完了後、現滑走路はRWY36L/18Rに、代替滑走路はRWY36R/18Lとなる。Image: CJIAC
TOPニュースセントレアの代替滑走路。深夜に実施されるその工事の最前線へ!