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胴体着陸したチェジュ航空、737-800(HL8088)の経歴

2024年の最後に発生してしまった12月29日の航空事故。その直前に発生したアゼルバイジャン航空機の墜落から間もなく、しかも日本の空港にも多く乗り入れるチェジュ航空での出来事とあって、その衝撃は大きかった。失われた命の多さにも愕然とする。事故そのものについては今後の調査の行方を見守るとして、当該機HL8088の履歴を記録しておきたい。

文:本誌編集部
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日本への飛来時に撮影した、チェジュ航空HL8088。
Photo by Charlie FURUSHO

2016年までは、ライアンエアーのEI-EFRとして

 2024年12月29日に韓国南西部の務安国際空港RWY19に胴体着陸、滑走路をオーバーランして炎上したチェジュ航空のボーイング737-800、登録記号HL8088は、2009年8月にボーイング社レントン工場が所在するレントン市営空港で初飛行し、翌9月に欧州LCC大手、アイルランドのライアンエアーに登録記号EI-EFRとしてデリバリーされた。ボーイング社のシリアルナンバー(MSN)は37541、ラインナンバーは3012。ライアンエアーには2016年11月まで在籍していた。

 その後、チェジュ航空に移籍したのは2017年2月のことで、このときに韓国籍のHL8088へと登録記号も変わった。機内はいわゆるLCC標準のモノクラス189席で、この座席数はライアンエアーの時代から変わっていない。日本や中国あるいは東南アジア等へと多くの路線を展開するチェジュ航空の各方面に充当され、事故直近の日本への飛来は、前日の12月28日に長崎=務安線、さらに遡れば26日や24日にも同路線を飛んでおり、全体的に務安発着路線に多く投入されていたようだ。

 チェジュ航空は事故当該機を除いて38機の737-800(うち2機は貨物改修型)、2機の737 MAX 8を運航している。

2024年の最後に発生してしまった12月29日の航空事故。その直前に発生したアゼルバイジャン航空機の墜落から間もなく、しかも日本の空港にも多く乗り入れるチェジュ航空での出来事とあって、その衝撃は大きかった。失われた命の多さにも愕然とする。事故そのものについては今後の調査の行方を見守るとして、当該機HL8088の履歴を記録しておきたい。

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