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航空無線が流れ、レアなグッズに包まれる
ホテル ヴィラフォンテーヌ グランド 羽田空港 ANAコラボルームに広がる幸せの空間
提供=住友不動産ヴィラフォンテーヌ

羽田空港第3ターミナルに直結する「ホテル ヴィラフォンテーヌ グランド 羽田空港」。ここに2024年4月に誕生したのが「ANA×ヴィラフォンテーヌ コラボルーム」だ。本物のビジネスクラスシートに座って楽しめる航空無線、使用済み航空部品を使ったアップサイクル品など、ヒコーキファンなら幸せしか感じないであろう素敵な空間が広がる。アップサイクル品をさらに楽しめる豆知識とともに、この部屋の魅力をご紹介しよう。
目次
羽田エアポートガーデン
ホテル ヴィラフォンテーヌ グランド 羽田空港
2022年12月開業の「ホテル ヴィラフォンテーヌ グランド羽田空港」。2023年1月には併設の商業施設「羽田エアポートガーデン」も開業し、複合施設としての価値を高めた。2024年4月から2部屋を提供している「ANA×ヴィラフォンテーヌ コラボルーム」は、同ホテル12階の温浴施設「天然温泉 泉天空の湯 羽田空港」入浴券が付いた素泊まりプランを用意。宿泊者にはステッカーとフライトタグもノベルティとしてプレゼントされる。
羽田エアポートガーデン
https://www.shopping-sumitomo-rd.com/haneda/shopping/
ホテル ヴィラフォンテーヌ グランド 羽田空港
https://www.hvf.jp/hanedaairport-grand/
「ANA×ヴィラフォンテーヌ コラボルーム」 宿泊プラン
https://www.hvf.jp/hanedaairport-grand/plan/detail_225.html
ビジネスクラスシートで航空無線を楽しもう!

「ANA×ヴィラフォンテーヌ コラボルーム」はB滑走路を望む2部屋が用意されており、一つはボーイング737(ANA風にいえばB3)、もう一つは777(B7)をコンセプトにしている。いずれもANAのトリトンブルーを基調としたインテリアで、窓に向かって国際線用のANA BUSINESS STAGGEREDシートを配置。羽田空港の管制周波数がプリセットされたエアバンドレシーバーも用意されているので、臨場感たっぷりに空港ウォッチングを楽しむことができる。
また、部屋にはANAの旅客機で使われていた(つまり世界中の空を飛んできた)パーツが展示されているほか、旅客機の窓を活用して整備士が手作りしたテーブル(B3ルームのみ)や椅子も備わる。こうしたパーツに実際に触ったり、座ったりできる機会は貴重だ。

1. ANAのコーポレートカラーである青く塗られた壁面にはANAのB3の写真が展示されている。ANAはオリジナル、クラシック、NGの各世代の737を運航してきたが、ここでは1969年に就航したオリジナルの737-200が中心。「世界の最新鋭ジェット」と書かれた就航時のポスターも当時に思いを馳せられ興味深い。
2. ベッドは頭上の壁にANAのルートマップが描かれており、大きなロゴをあしらったフットスローがかけられている。カーテンを開ければ、そこに見えるのは羽田空港の第3ターミナルだ。
3. B7ルームも基本的な造りはB3ルームと同じだが、置かれているパーツの種類や壁に飾られている写真などが異なっており、こだわりのマニアならば両方とも泊まってみたいところ。

B3ルームにのみ設置される、737コクピットの右側第3窓を使ったテーブル。正面向きの第1窓と第2窓はバードストライクなどに備えて強化ガラスを重ねたものだが、第3窓はアクリル製。交換された理由は空気中の細かいチリなどによって進行方向側のエッジが削られたためで、旅客機の過酷な環境を実感できる。

1. 787の客室窓(外側)と、パーツ輸送に使うパレットの木材を使った椅子。胴体のカーブそのままに、窓もわずかに湾曲。787は機内高度が低く、外気との差圧が大きいため他の旅客機よりも厚いアクリルが使われている。
2. 飛行管制装置に航路などの情報を入力するCDU(コントロールディスプレイユニット)や電子ディスプレイ、ピトー管やTAT(全温度)プローブ、AOA(迎角)ベーンなどはガラスのショーケースに収められている。手に触れることはできないが、いずれも実機に装備されて空を飛んでいたものだ。
3. コクピットに搭載される発煙筒などを収めるためのケースは、新機受領の際にANAの整備士が手作りし、通常はその機体が退役するまで使われる。機内備品のなかでも、もっとも長く機体に搭載されるパーツの一つだ。
木材も塗料も現場で使われた「本物のパーツ」
整備士の技術だけではないスキルを駆使したアップサイクル品
ANA整備センター 部品事業室 装備品整備部
大井 聡さん(左)
鈴木 賢太さん(右)

787が与圧用に取り込み、圧縮した空気を冷却する熱交換器に取り付けられていたラムファン。ブレードを含めてアルミから一体的に削りだしたブリスク構造のため、一部が欠損しただけでもまるごと交換される。その金属と同じ色合いのムーブメントを組み合わせて時計を作り上げた。
【787のキャビン窓から作成したプレート】
787の客室窓に使われているアクリルを垂直尾翼の形に削りだしたプレート。切断面を美しく磨き上げたうえで、レーザーを使ってANAやホテル ヴィラフォンテーヌのロゴを刻印している。
アップサイクル品の加工を担当した大井聡さんと鈴木賢太さんは、いずれも現役のANAの整備士だ。所属する装備品整備部(ショップ整備)は、整備部門でも最も多くパーツを扱う部署である。ここでは以前から廃棄されるパーツの有効活用が検討されており、さらに大井さんは日曜大工などDIYの達人でもあることから、今回の担当として携わることになった。
とはいえ誰もが飛行機とのつながりを実感でき、しかもメーカーから転用の許可が得られるパーツは限られる。利用を許可されたパーツも、鋭利な部分で怪我をする心配などがないように加工し、デザイン的にも快適なホテルにふさわしいものにしなくてはならない。
「航空機パーツの特徴は、多品種少量であること。それを輸送するためのパレットも特別製で、一度使われたら廃棄されることが多い。今回はSDGsの観点からそうした木材も椅子の脚として活用し、テーブルのベースも期限切れで旅客機の塗装には使われない塗料を使用するなどしました。こうした“本物のパーツ”に触れていただく機会はほとんどないと思いますが、その重さや質感を含めて楽しんでいただければと思います」(大井整備士)。