連載

展望デッキにキングエアが鎮座する空港 宮崎空港

【連載】ニッポンの空港

文:阿施光南
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航空大学校の本校が置かれている宮崎空港からは多くのパイロットが巣立った。
航空大学校の本校が置かれている宮崎空港からは多くのパイロットが巣立った。現在も天気のいい日には、旅客機に混じって同校の訓練機が盛んに飛んでいる。またソラシドエアの本社もここに置かれている。

戦後は航空大学校から始まった空港

 宮崎空港は旧日本海軍赤江飛行場として開設され、現在も周辺には掩体壕など当時の施設などが残されている。戦後は連合軍に接収されたが、1954年設立された航空大学校の訓練飛行場として再オープンし、翌年には極東航空が福岡線を開設した。つまり航空大学校はすでにあった宮崎空港に置かれたのではなく、航空大学校が訓練飛行場として使っていたところに民間旅客機も飛ぶようになったのである。その後、航空大学校の訓練規模増大に対応して仙台や帯広にもキャンパスが作られたが、現在も本校は宮崎空港に置かれている。また展望デッキには東日本大地震の被災から免れた同校のC90キングエアが展示されている。
 ソラシドエア(旧スカイネットアジア航空)も宮崎空港を拠点としており、2002年8月に宮崎~羽田線の開設からスタートした。その後、同社は「九州の翼」そして「九州・沖縄の翼」として路線を拡大していったが、やはり本社は今も宮崎空港に置かれている。

宮崎空港 DATA

宮崎空港 DATAKMI/RJFM

標高:5.8m
面積:177ha
運用時間:7:30-21:30
滑走路:RWY09/27 (2500×45m)
着陸回数:2018年度 2万1千回(国内2万1千回・国際571回)、2019年度 2万1千回(国内2万1千回・国際347回)、2020年度 1万2千回(国内1万2千回・国際0回)
乗降客数:2018年度 336万3千人(国内322万2千人・国際14万人)、2019年度 323万6千人(国内316万4千人・国際7万人)、2020年度 92万2千人(国内92万2千人・国際0人)
貨物取扱量:2018年度 7千百(t 国内7千百t・国際25t)、2019年度 6千2百(t 国内6千2百t・国際5t)、2020年度 4千(t 国内4千t・国際0t)
就航会社:JAL、ANA、SNJ、JJP、APJ、ORC
ターミナルビル、貨物施設の運用会社:宮崎空港ビル株式会社
ターミナルビル設計会社:梓設計
拠点を置く航空会社、航空機保有の組織:航空大学校宮崎本校キャンパス、宮崎県警察航空隊、宮崎県防災救急航空隊
公的機関:細島税関支署宮崎空港出張所
所在地:宮崎県宮崎市
供用開始日:1954年10月(航空大学校の訓練飛行場として開港)(建設は1943年、海軍飛行場として)
種別:国管理空港
設置管理者:国土交通大臣

※ この記事は月刊エアライン2022年5月号特集「ニッポンの空港」を抜粋・再編集したものです。

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