連載
完璧なスポッターカットとは ~ 芳岡 淳が撮ったこの一枚
文:芳岡 淳
写真:芳岡 淳
月刊エアラインをはじめ数々の媒体で活躍する航空写真家が撮った一枚の写真。それぞれに、さまざまな背景があります。本連載ではそうした写真に関する一言コメントとともに、フォトグラファー渾身の一枚を紹介していきます。
世界中の空港で撮影していると、日本では見られない機体に遭遇することも面白さとなります。
その土地らしい風景を背景にした情景的な写真を集める傍らで、どれだけの機体を集めることができるのかというコレクション魂にも海外を通して火が付きました。
いわゆるスポッターカットという記録的な写真になりますが、スポッターカットを極めることは非常に奥が深いと感じています。
・登録記号(レジストレーション)が判別できる真横からのカット
・機首方向から角度15~25度の太陽光線
・機体の手前かつ奥に極力オブジェを入れない
・芝生の色が均等
気にすれば気にするほど完璧を追い求めたくなりますが、このような条件で撮影できる機会はそう多くはありません。
昨年アムステルダム・スキポール空港で撮影できたこの1枚は、何気ないエアチャイナカーゴの747-400Fですが、限りなく理想に近い1枚となりました。
芳岡 淳
1994年生まれ。神奈川県横浜市出身。 小学生の頃、北海道への家族旅行で747-400Dに搭乗したことで旅客機撮影が趣味に。2015年からは積極的に海外へ遠征し、世界中で747-400を中心に旅客機や貨物機を追いかける撮影スタイルを展開。
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