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セントレア、ドイツ・マギルス社製HRET消防車を国内初導入
中部国際空港株式会社は空港用化学消防車として、ドイツ・マギルス社製のHRET車を国内で初めて導入。8月より運用を開始する。
文:本誌編集部
ピンポイントでの消火を可能とし、消火効率と安全性が向上
中部国際空港株式会社は、セントレアにおける航空事故対応のために配備している消防車両の更新を進めている。今回、従来の空港用化学消防車を更新し、ドイツ・マギルス社製の12,500l級HRET型空港用化学消防車(HRET車)を新たに導入し、8月より運用を開始する。マギルス社製HRET車の導入は国内初となる。
可動範囲が最大で高さ17.0mに及ぶ高位置対応進展型放水銃(HRET)を備えたこの車両は、ブームを用いて接近消火を行なうことができ、風の影響を低減し、水や消火薬剤を有効に使用できるようになる。また、ピンポイント消火が可能で、後方やブラインド箇所、エンジンなどの火災に対する直接消火も行なうことができる。さらに、穿孔ノズルを用いて機体内部への直接放水も可能であるため、内部消火にも対応。これらの機能により、消防隊員の負傷リスクが低減し、安全性も向上する。
今回導入されるのは1台で、空港消防所に配備される。車両は全長11.6m、全幅3.0m、全高3.9mで、総重量は38,985kg。水槽の容量は12,500lあり、薬液槽容量は800l、粉末消火薬剤は300kgを搭載可能だ。
HRET車は2024年度中に、2台目が追加導入される予定である。
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