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計器飛行の訓練では、訓練生(左席)は外が見えないよう視界をさえぎるフードをつけて、計器だけを頼りに操縦する。チラリと横を盗み見することもできそうだと思うかもしれないが、それでは自分の力にならない。訓練の目的は自分を鍛えることだ。
視程5km、雲底300m以上でなくてはVFRでは飛ぶことができない。雨が降っていてもこれらの条件を満たす日はあるが、雲を突き抜けることはできないから雲の下をウロウロするしかない。
管制画面(訓練用シミュレーター)では多くの航空機の動きを監視できるが、それぞれの航空機はこうした周囲の状況がわからない。だから管制官の指示や許可に従って飛ぶことで安全が確保されるのである。
旅客機は、天候に関わりなく計器飛行方式で飛ぶことになっている。
空を飛べるようになったら雲に触れたり突き抜けたりして遊びたいと夢見る人もいるだろうが、VFRでは雲に入ることは認められていない。雲から十分に離れて飛ばなくてはならないのだ。
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IFR(計器飛行方式)とVFR(有視界飛行方式)の違い ~ 連載【月刊エアライン副読本】