連載

オホーツク海に面した大自然の空港 紋別空港

【連載】ニッポンの空港

文:チャーリィ古庄
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展望デッキからRWY14に乗る737を望む。
展望デッキからRWY14に乗る737を望む。北国の山が背景にそびえ、大自然とともにある空港の姿を見ることができる。

流氷にも近い、オホーツク紋別空港

 定期便は羽田空港から1日1往復のみの空港。“紋別タッチ”と呼ばれる、ANAファンによる到着してすぐに羽田行きで折り返す搭乗スタイルでも有名となった。本来的には旅行者が目的地の街の観光名所やホテルに行ってこそ地域貢献となるが、このように街には来なくても路線を維持したい地元にとって「紋別タッチ」の乗客は歓迎されていたが、現在はこのブームも終焉してしまった。
 小さな空港ターミナルだが、展望デッキ正面には滑走路が一望でき、お昼にANA便が到着すると展望デッキに地元ホテルのスタッフが見送りに来たり、紋別のマスコット「紋太」がランプエリアに登場することもある。また冬季は空港ターミナルからオホーツク海の流氷が見られることもあり、風向きがよければ到着時に流氷の上を飛んでから着陸する場合もある。なお紋別空港の空港施設は最小限のため管制塔はなく、燃料もお隣の女満別空港から毎日タンクローリーで運ばれてくるのが特徴的だ。

紋別空港 DATA

紋別空港 DATAMBE/RJEB

標高:17.8m
面積:129ha
運用時間:9:00-17:00
滑走路:RWY14/32(2000×45m)
着陸回数:2018年度 395回(国内395回) 2019年度 405回(国内405回) 2020年度 311回(国内311回)
乗降客数:2018年度 7万3千人(国内7万3千人) 2019年度 7万2千人(国内7万2千人) 2020年度 2万3千人(国内2万3千人)
貨物取扱量:2018年度 0t 2019年度 0t 2020年度 0t
就航会社:ANA
ターミナルビル・貨物施設の管理:オホーツク紋別空港ビル
所在地:北海道紋別市
供用開始日:1999年11月11日(旧空港の供用開始は1966年)
種別:地方管理空港
設置管理者:北海道

※ この記事は月刊エアライン2022年5月号特集「ニッポンの空港」を抜粋・再編集したものです。

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