ニュース

JALの777が成田に帰ってきた! 5年ぶり復活の成田=シカゴ線就航

JALは5月31日に成田=シカゴ線の運航を開始。2020年3月に発着枠が拡大した羽田路線へ移管されて以来、約5年ぶりに便名も新たに復活した格好だ。機材はファーストクラス設定のあるボーイング777-300ERを使用。こちらも約2年ぶりの再来となる。

文:芳岡 淳 写真:芳岡 淳
X Facebook LINE
多くのスタッフに見送られてJALの成田=シカゴ線が運航を開始。

 JALは5月31日、新規路線として成田=シカゴ線を開設した。同路線は、かつてJL9便/10便として成田発着で運航されていたが、羽田空港の発着枠拡大に伴い、2020年3月に羽田発着路線となっていた。それから5年の時を経て、JL55便/56便として復活し、羽田発着路線と合わせて東京から1日2便運航する体制が整えられた。

●JALの東京=シカゴ線 スケジュール
JL56便:成田(18時15分)発→シカゴ(16時00分)着
JL55便:シカゴ(12時30分)発→成田(翌15時15分)着

JL10便:羽田(11時30分)→シカゴ(09時15分)着
JL9便:シカゴ(01時30分)→羽田翌日(04時20分)着
※8月31日までの発着時刻。

 運航初日となった5月31日のチェックインカウンター付近では、シカゴ路線の歴史を振り返ることができるアイテムを展示。歴代のポスターや時刻表、1954年シカゴ営業所創設時の写真、1983年4月のシカゴ線就航時の写真が飾られ、シカゴの地が同社にとってどれほど重要であるかを示した。

 使用機材には退役が進行する777-300ERが抜擢され、成田発着路線としては、2023年5月に運休となった成田=ニューヨーク(JFK)線以来となる、ファーストクラス設定のある機材が投入されることになった。

チェックインカウンター前にシカゴ線にまつわる品々展示し、JALとシカゴの長い歴史を紹介。
今回の成田=シカゴ線は、2023年5月以来となる成田発着便へのボーイング777-300ER投入となる。

 JAL成田空港支店 濱田 健 副支店長および国際路線事業部 山根俊基氏によると、777-300ERの投入について「ビジネス需要の高いシカゴ線においては、ファーストクラス設定のある機材が必要だった」と説明しており、今後777-300ERの退役が進行した際にはA350-1000の投入も検討する余地があると説明した。

 初便にはJA735Jが投入され、これまで全機が羽田ベースで運航されていたことから、JL8122便(5月31日/14時29分発→15時16分着)として羽田空港からフェリーされてきたことも、就航初便らしさを感じられる出来事だ。成田=シカゴ線の就航に合わせて羽田=シカゴ線のダイヤも調整され、機材がシカゴで入れ替わる形で運用される。

 今回の成田=シカゴ線は、日米発着の旅客に留まらず、成田を拠点として同社が多くの路線を展開する東南アジアやインドから北米への乗り継ぎ需要獲得をターゲットとしており、全体の30%は乗り継ぎ客の利用になることを見込んでいる。

JAL 成田空港支店 副支店長の濱田 健氏(左)と、JAL 国際路線事業部 米州・リゾート路線グループ アシスタントマネジャーの山根俊基氏(右)。

 また、就航先であるシカゴ・オヘア国際空港は、ワンワールドアライアンスメンバーであるアメリカン航空のハブ空港であることから、コードシェア便を利用した米各地や中南米への接続性にも優れていることも優位性の一つだと強調した。日本人と外国人の割合については、80%は外国人の利用になることを見込んでおり、実際に就航初日の乗客の姿を見ても外国人利用者の姿が目立っていた。

 就航初便は、ファーストクラス3名、ビジネスクラス49名、プレミアムエコノミー39名、エコノミークラス144名の計235名が搭乗し、初日から搭乗率は約96%と上々のスタートに。18時18分に62番スポットから出発し、横断幕を持ったスタッフに見送られながら地上走行をスタート。18時43分にRWY34Lから離陸。10時間58分をフライトののち、現地時間31日15時41分にシカゴ・オヘア国際空港のRWY9Cへと着陸した。

5月31日に初便を迎えたJL56便の搭乗口。
初便搭乗客に記念品がプレゼントされた。
JALスタッフが横断幕を持ってJL56便のシカゴへの出発を見送った。
JALは5月31日に成田=シカゴ線の運航を開始。2020年3月に発着枠が拡大した羽田路線へ移管されて以来、約5年ぶりに便名も新たに復活した格好だ。機材はファーストクラス設定のあるボーイング777-300ERを使用。こちらも約2年ぶりの再来となる。

関連キーワードもチェック!

関連リンク