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大韓航空787-10、41年ぶりの新塗装で成田に初就航。なんだかカッコイイじゃないか!

大胆なカラーリングチェンジで驚かせた大韓航空の新塗装機。路線デビューは3月12日朝に仁川国際空港を発ったKE703便で、この成田へのフライトで世界初就航を飾った!

文:山田 亮(本誌編集部) 写真:芳岡 淳
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成田空港27番スポットに駐機する新塗装の1番機、HL8515。KE703便で到着し、折り返し704便で仁川国際空港へと発った。深みある青とメタリックの質感に、絶妙な曲線と濃度で描かれた“KOREAN”の文字が思いのほか映えると感じた。

長く見慣れてきた従来カラーだけに気になる、新塗装機の第一印象

 3月12日、9時55分に仁川国際空港を発った新塗装のボーイング787-10(HL8515)は、12時29分にウェットコンディションの成田空港RWY16Rに着陸した。エンジンリバースの水煙を巻き上げて降り立ったその新塗装機との初対面は、「なんだかカッコイイじゃないか!」という自分自身、すこし意外な第一印象であった。

 なにしろ、実に41年ぶりに新塗装へと生まれ変わった大韓航空である。筆者が飛行機に目ざめた時には(いや、それよりもずっと前から)、すでに見慣れた従来のカラーリングで多くの日本路線を運航していたのだ。近年のエアライン塗装の主流ともいえる、白い胴体を基調としたシンプルな飛来機たちが多い中にあって、そのブルーはひときわ強く主張しながらも、空港の景色の中に当たり前のように溶け込んできた。

 それでもこの日、駐機した第1ターミナルの27番スポットで搭載貨物がアンロードされる頃には、この新しい塗装に、早くも見慣れてきたかのような親しみを覚えたのだから不思議だ。

成田空港A滑走路、RWY16Rへの着陸シーン。HL8515は昨年7月にデリバリーされたばかりで、ごく短期間で従来カラーを脱ぎ捨て新塗装へと移行することとなった。仁川=成田の往復後は、バンクーバーへと路線投入された。

大きく記された「KOREAN」のタイトルは、新たなフラッグシップ時代への決意か

 しかし、今回の新塗装がかなり大胆な変化であることは紛れもない事実。

 青の色味は、従来の明るい印象を放つ水色からメタリック系へと塗り変えられた。単色でかなり大きく記された“KOREAN”の文字は、筆書きのようなカーブと繊細な字間により、韓国という国の優雅さを意識したデザインであるという。

 垂直尾翼に描かれたシンボルの太極マークも柔らかな意匠で仕上げられ、カラーリング全体として深みを増していながら、それでいて暗い印象を与えることはない。ただし、この落ち着いた青の色調によって、GEnx-1Bエンジンのカウリングの白が、際立って明るく見えたことは印象的であった。

 これまで韓国では大韓航空、そしてアシアナ航空という二大航空会社が市場をリードする存在であったが、2024年末に大韓航空がアシアナ航空の完全子会社化を完了したことで、フラッグシップとしての大韓航空の存在感が、よりいっそう際立つ新時代が到来している(アシアナ航空は1988年設立で、それが二大航空会社の時代の始まりであった)。

 大きく記された“KOREAN”の文字には、そうした新時代への決意が込められているように感じた。

隣のスポットには釜山へと出発する従来塗装のA321neo。新旧の青の色味は、このくらい大きく異なる。垂直尾翼の太極マークも大胆に装いを変えた。ちなみに今回のデザイン変更を前に、成田空港では前夜のうちに掲示するロゴマークを一新。空港内を走る社有車のプロボックスのロゴまで、しっかり新しくなっていた。
大胆なカラーリングチェンジで驚かせた大韓航空の新塗装機。路線デビューは3月12日朝に仁川国際空港を発ったKE703便で、この成田へのフライトで世界初就航を飾った!

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