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国際空港上屋の現場力を見た! 747フレイター行き交う、躍動する貨物地区
成田空港という世界有数のエアカーゴ拠点へ!

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貨物ハンドリングから、さらにはランプ・旅客業務へと広がる。
NRTの国際航空貨物を支える、その最前線で働くということ

今回の特集で取材したIACTは、成田空港の航空貨物をトータルサポートの業務で支え、多くのエアラインにサービスを提供している。航空機への貨物搭載のプランニングから、上屋と呼ばれる貨物施設あるいはランプエリアでのオペレーションまで、IACTという企業の強み、その最前線で活躍することの醍醐味を訊いた。

(1)輸入航空貨物の取り扱い、保管業務からスタートしたIACT。現在は貨物ハンドリングをはじめ、総合グランドハンドリング企業として就航エアラインの業務を多岐にわたりサポートしている。
(2)航空機のプッシュバックなど、特殊車両を用いたランプハンドリング業務も担当航空機の定時性を維持しつつ、安全かつ迅速な作業が行なえるよう作業者の管理や監督業務も行なっている
(3)大型機の移動に対応したトーイングタグ車を6台保有。写真は国内主要空港でお馴染みのトーバー式コマツWT500E。
(4)ロワーデッキへのバルク貨物搭降載で使用するベルトローダーは10台を保有。メインデッキローダーやハイリフトローダーも合計19台が活躍している。
(5)2010年からはランプさらに旅客ハンドリング業務を展開。デアイシングカーやウォーターサービスカーなど多彩なGSE車両を有している。

国際空港NRTに不可欠な“共同上屋”から業務を拡大

 成田空港は日本を代表する空の玄関であり、国際線の旅客数、乗り入れエアライン数とも国内最大の規模であることはご存知のとおり。さらに、昨今注目を集める国際貨物については欧米の名だたる主要空港をも凌ぎ、世界5位の取扱量を誇る。

 「日本の航空貨物のうち成田空港は輸入・輸出ともに約60%の取扱量を担っています。私たちは、その成田における輸入貨物の約50%、輸出貨物の約20%を取り扱い、そのボリュームも増加傾向です」

 そのように語るのは、国際空港上屋株式会社(IACT)の前川隆一 専務取締役だ。

 その歴史をさかのぼれば1966年、羽田空港で輸入共同上屋業務をスタートしたIACTは、1978年の成田空港の開港とともにその上屋業務を開始した輸出入貨物のパイオニアだ。“上屋(うわや)”とは聞きなれない言葉かもしれないが、空港などの保税地域内にあり、輸出入貨物の一時保管や、荷捌きを行なうための施設を指す。とりわけ成田空港のように多くのエアラインが乗り入れる拠点にとっては欠かせない施設だ。

 というのも、成田空港に乗り入れる海外エアラインの多くは自社の上屋を有しておらず、貨物ハンドリングにはIACTのような共同上屋運営企業のサポートが不可欠なのだ。さらに、IACTはランプエリアと旅客のハンドリング事業も展開しており、まさに総合グランドハンドリング企業という存在感の企業だ。

 「契約しているエアラインごとに請け負う業務は異なりますが、現在は国内外を合わせて52社のエアラインの業務を受託しています。また、輸入・輸出それぞれの貨物の取り扱いや搭降載に加えて、どの貨物がどのパレットに搭載されるのかといった積み付けプランをエアラインとやり取りしてまとめる、ドキュメント作成業務の受託も急速に増えています」

 これには、新規就航の需要が旺盛な成田空港ならではの事情があると前川専務は説明するが、IACTが手掛ける業務が多くのエアラインから絶大な信頼を得ている証と言えるだろう。

専務取締役 前川隆一さん

「成田空港は世界的な航空貨物の一大拠点です。国際物流は世界をつなぐ魅力的な仕事だと思いますので、ご興味のある方はぜひ、IACTの採用情報をご確認いただければと思います」

若きプロフェッショナルが活躍。貨物ハンドリングの最前線へ

 現在、IACTではグループを合わせて約1,300名の従業員が働いており、事業の中核である輸出入業務の最前線では、多くの若手プロフェッショナルも活躍している。

 「担当する便にどの貨物をどれだけ搭載するのか、その優先順位も考慮しながらプランニングする業務を担当しています。私が受け持つのは米国方面のエアラインで貨物専用の航空機ではありません。そのため、旅客が預ける手荷物の数によっても搭載貨物の量は変動しますので、エアラインと細かい調整を行ないながら、旅客の手荷物が想定よりも増えた場合の対応や、それとは反対に想定よりも手荷物が少なくなった場合に搭載できる貨物もスタンバイしておく必要があります」

 そう語ってくれた岩岡愛実さんは、入社3年目にして輸出貨物の積み付けプラン作成の最前線に立つ。大学時代には国際関係を専攻したことから同社を志望したというが、やりとりするメールや各種情報は英語によるものが多く、学生時代に培った語学力を活かせる点も、この仕事の魅力だという。

 さらに、IACTが創業時から手がけてきた“源流”ともいえる輸入上屋で業務を担当する岩井周衡さんと大神田歩希さんは、このように口を揃える。

 「輸入業務では、到着した膨大な貨物の仕分け、個数の確認、破損したりしていないか、適切に管理されているかなどの確認と報告が欠かせません。例えば貴金属をはじめとする貴重品には慎重な扱いが求められますし、生鮮など冷凍・冷蔵品では正確な温度管理が必要です。航空貨物の現場は時間との勝負ですが、チームワークで達成する喜びも大きいですね」

 今回の取材で出会った皆さんが、「航空貨物の物流を支える存在であることを、強く実感する」と話してくれたIACTの仕事。最前線で活躍する自信に満ちた笑顔も、その言葉を裏付けていると言えるだろう。

輸出業務部 輸出業務 第6課
岩岡愛実さん

4年制大学卒業後、2021年入社。輸出貨物の積み付けプラン作成を担うドキュメント業務を担当している。「気象や道路状況による貨物到着の遅延など、イレギュラーな場面でも適切に対応できたときに、プロとしての喜びを感じます。先輩のサポートもしっかりしているので安心して働ける職場です」

輸入業務 第一部 搬入第1課
岩井周衡さん

高校卒業後、2020年入社。到着貨物の仕分け・確認などを行なう輸入貨物ハンドリング業務において、主にイレギュラー対応を担当。「私は主に貨物のダメージ確認や報告、その入力作業などを行なっています。とりわけ輸入業務は、IACTが創業時から長いノウハウを培ってきた部門ですので、入社時からその仕事に携わりたいと強く考えていました」

輸入業務 第一部 搬入第1課
大神田歩希さん

専門学校卒業後、2021年入社。輸入貨物ハンドリング業務におけるイレギュラー対応を担当。「空港でのハンドリング業務に興味があり航空系の専門学校に進みました。日本に上陸する貨物を、最初に取り扱うことができるのは輸入業務を担当する醍醐味。温度や取り扱いなど、貨物の特性ごとに注意点がありますが、正確かつ時間内に作業を完了したときの達成感は大きいです」

国際空港上屋株式会社
成田営業本部

〒282-8691 千葉県成田市成田国際空港内 輸入共同上屋ビル
TEL:0476-33-7801
Webサイト:https://www.iactcgo.co.jp/

成田空港のトラフィックで特徴的なのが豊富な貨物専用機たちだ。国際航空貨物の取扱量は他空港を大きく引き離しており、それを支えるだけの貨物施設と、ハンドリングを担うオペレーターが存在している。その代表格といえる国際空港上屋(IACT)の現場を訪ね、貨物拠点としての成田空港の側面に迫った。 <提供:国際空港上屋株式会社>