Safran Seatsが日本のエアライン向けに手がけたシートの例。写真左がJALのA350-1000ファーストクラス、右が2026年からANAの787-9に新たに搭載されるビジネスクラス「THE Room FX」。Photos: Fukazawa Akira
ANAが2026年からボーイング787-9に搭載するビジネスクラス「THE Room FX」。カタログ製品ではなく、ゼロから新規開発されたシートだ。その開発秘話については、発売中の月刊エアライン2025年10月号でたっぷりとご紹介している。Photo: Fukazawa Akira
JALのA350-1000のビジネスクラス。Safran Seatsのカタログ製品「Unity」をルーツとしているが、ほぼ独自の製品と言って良いほどJAL仕様にカスタマイズされている。Photo: Fukazawa Akira
スターフライヤーのA320neoは、Safran SeatsのZ400を採用。同製品は本来、長距離国際線を念頭にラインナップされた製品だが、スターフライヤーはあえてこのゆとりあるシートを導入し、快適性向上を図っている。Photo: Konan Ase
シートデザインの初期段階では、このようにインスピレーションとなるアイテムから着想を得つつ、スケッチを描くところから始まる。Photo: Safran Seats
ヘッドレストが首元までを覆う「U-Dream」。エコノミークラスにいながら、横にもたれかかることができる。Photo: A.Guerra et S. Ferqoul/Safran
シートそのものだけでなく、機能面での快適性向上も進む。JAL A350-1000のファーストクラスおよびビジネスクラスで採用されたヘッドレスト内蔵スピーカー「Euphony」は、ヘッドホンをつける煩わしさから乗客を解放し、乗務員や同行者との会話もスムーズにした。Photo: Fukazawa Akira
Safran Seatsがナローボディ向けビジネスクラスとして展開する「Vue」。シートが前方を向いたワイドボディ向けの「Unity」とは異なり、限られたスペースを有効活用できるよう、座席は大きく窓の方向を向いている。Image: Safran Seats
オットマン下部にスーツケースを収納可能としたJAL A350-1000のビジネスクラス。カスタマイズの幅は航空会社の方針や予算、スケジュールなどにもよるものの、このシートについてほぼオリジナルと言えるほどカスタムされている。Photo: Fukazawa Akira
写真のANA「THE Room」のような横幅の広いシートや、斜めを向いたシートなど、最近は衝撃が加わった際に乗客の上半身をしっかり固定できるよう、自動車のような3点式シートベルトを採用する上級クラスシートが増えている。Photo: Fukazawa Akira
シートに使われる素材は、航空機に搭載できる厳しい安全基準を満たしたものの中から、肌触りや通気性といった機能面を考慮しつつ吟味される。Photo: Safran Seats
脱炭素に向けたさまざまな取り組みが反映されたSafran Seatsのコンセプトモデル「Circle」。より軽量な素材のほか、例えばヘッドレスト部分のレザーや、シート壁面のフェルトにリサイクル素材を使用している。
サフラン・エアクラフト・エンジンズとGEエアロスペースの合弁会社、CFMインターナショナルが手がけるLEAPエンジン(写真はエアバスA320neoファミリー向けのLEAP-1A)。このエンジンの製造過程で出た端材なども、Safran Seatsのシートに再利用されている。Photo: Adrien Daste/Safran