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見えなかった課題と対処法、DXに取り組む天草エアライン
~小さなエアラインが新たなステージへのステップアップに挑む!

“日本一小さな航空会社”として知られる天草エアライン。そのコンパクトな会社はいま、DXを推進している最中にある。株式会社クニエの支援を受け、新たな気づきを得ながら、社内業務の効率化や、さらなる飛躍に向けて邁進している。いかにしてDXを進め、どのようなビジョンを描いているのか。山西社長と、担当者の上田さんに話を訊いた。
提供=株式会社クニエ

文:村田尚之 写真:村田尚之
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2024年6月に就任し、地域の発展を見据えながら天草エアラインの飛躍に向けたビジョンを語った山西 聡 代表取締役社長。総務課長の上田健児さんは、株式会社クニエとともに、社内に潜在する課題を見つけながら、DXによる最適解を追求している。
天草エアライン株式会社 代表取締役社長 山西 聡さん(左)
天草エアライン株式会社 総務課長 上田健児さん(右)

「なんとかなっている」…専門家の支援で意識改革

 「以前の社内は本当にガラパゴス化していたと思います。クニエのサポートによるDXの効果は想像以上ですし、多くの気づきもありました」と語るのは天草エアラインの上田健児 総務課長だ。熊本県・天草空港に本拠を置く天草エアラインは機体数1機、従業員約60名の、日本一小さい定期航空会社として知られる。地域住民や天草観光に欠かせない空の足として親しまれる一方、企業運営においてはいくつかの課題を抱えていた。

 「まずは人手不足です。弊社は1人が複数の業務を担当しますが、カウンター業務などは必要な人数に満たない状況が続いていました。また、航空会社ですからシフト勤務になりますが、数少ないスタッフ間の情報共有もメールや紙書類でしたから、確実性や即時性に問題がありました」と上田さんは問題点を挙げる。

天草エアラインのオフィス。運航・客室の業務もここで行なわれ、旅客部門も徒歩1~2分の空港カウンター裏で業務。従業員約60名がコンパクトな環境で業務を進めている。

 こうした状況を打破すべくDX推進プロジェクトがスタートしたのは2022年。熊本県の支援を受けてコンペを実施し、クニエをパートナーに選定した。

 「DXプロジェクトを数多く手がけてきたビジネスコンサルティング企業であり、ご提案いただいた内容が弊社の規模や実情に即していたことも決め手になりました。アドバイスにより実現した具体例としては、ビジネスチャットアプリの導入があります。弊社でも過去にアプリ導入を検討したことがありますが、どのアプリを選ぶべきなのか客観的な判断もできませんでしたし、“導入しなくても、なんとかなっている”と問題意識も希薄で、当時は断念しました。今回、クニエの分析に基づいたアプリを導入したことで、全社、部署間、そしてスタッフ間の連絡も効率的になりましたし、セキュリティ面の不安も解消しました」と、クニエのアドバイスを得た効果を高く評価する。

 また、バックオフィス業務においても、データ管理や分析を紙資料やスタッフが作った表計算ソフトの機能に頼るなど、業界標準からは立ち遅れた状況にあった。実際、こうした手作業による業務は、チケット販売や運航情報の提供など、旅客の利便性に直結する部分にも影響を及ぼしていた。
 そこでクニエは1年をかけて業務の把握や調査、問題抽出と課題整理を重ねることでDXの構想を策定。営業や販売、運航管理や乗員管理など多岐にわたる業務の問題点と課題を洗い出した。

 「データ管理などにおいてもDXを推進したことでスタッフの業務時間の削減につながりましたし、スタッフは本当に人手を要する業務に注力できるなど、リソースを有効に活用できるようになりました。また、これまでは社内向けでしたが、利用者の利便性向上につながる取り組みも進めています」と上田さんは語る。

 その言葉のとおり、同社のDXは次のステップに移行しつつあると、山西 聡 代表取締役社長は続ける。

 「最近はコロナ禍からの回復が話題になりますが、弊社ではまだ以前の水準には達していません。また、インバウンド旅客も全国の旅行者比率に届いていません。天草エアラインをご利用いただくためにも、天草の魅力を国内外の皆さまに知っていただきたいと思っています。そのため現在はホームページの改修を行なっています。使いやすさに加えて、情報発信や分析にも力を入れていきます」

 デジタル・ツールの活用を含めたDXにより社内業務の効率化を図る天草エアライン。次のステップとしては社外、つまり利用者の利便性も視野に入れたDXの推進が課題となっている。クニエのデジタルテクノロジーに関する知見とノウハウが日本一小さな航空会社にどのような変革や進化をもたらすのか。要注目の取り組みと言えるだろう。

株式会社クニエ

株式会社クニエ

NTTデータグループのコンサルティング会社が提案する公共ソリューション
 クニエは高度な専門性と経験を有するプロフェッショナルがさまざまな課題解決の支援を行なうことで、企業、地域、社会の発展に貢献。公共チームでは、NTTデータグループが持つ公共領域の実績や知見、民間企業への支援で得た“クロスインダストリー”の視点も取り入れつつ、課題解決に向けたビジョンを描き、その具体的なソリューションの提案・実行支援を提供している。

Profile
設立:2009 年7月1日
株主:株式会社NTTデータ(100%)
拠点:日本、タイ、インドネシア、ベトナム、マレーシア、中国
本社所在地:〒100-8101 東京都千代田区大手町2-3-2 大手町プレイスイーストタワー11階
Webサイト:www.qunie.com

“日本一小さな航空会社”として知られる天草エアライン。そのコンパクトな会社はいま、DXを推進している最中にある。株式会社クニエの支援を受け、新たな気づきを得ながら、社内業務の効率化や、さらなる飛躍に向けて邁進している。いかにしてDXを進め、どのようなビジョンを描いているのか。山西社長と、担当者の上田さんに話を訊いた。 提供=株式会社クニエ