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JAL ボーイング767が40周年。“マニアックすぎる”航空教室と遊覧飛行を開催
JALのボーイング767が40周年を迎え、成田空港で記念イベントが開催された。767を“偏愛”するパイロットが企画した内容は、貴重な体験ばかり。開催者も参加者も767を愛する者同士。イベント内容の紹介は本誌1月号でも予定しているが、その内容の一部をレポートしよう。
JALはボーイング767が就航40周年を迎えるにあたり、「ボーイング767 JAL就航40周年記念 チャーターフライト&格納庫見学ツアー2日間」を2025年10月31日、11月1日に成田空港で開催した。
このツアーはJALとともに40年を歩んできた767(ナナロク)を“偏愛”する現役の運航乗務員と整備が企画・発案した超特別なツアーとなった。このツアーに使用されたボーイング767-300ERの機体登録番号はJA617J。コンフィギュレーションはA44だ。
1日目は格納庫にて期待やエンジン、部品などを間近で見学。機内にも入り操縦席での記念撮影を実施。まるで自分がパイロットになったかのような気分にひたった。また、特別企画として「本気の航空教室」を実施。普段では聞けないようなリアルな航空現場の知識を学んだ。さらにエンジン整備センターを見学するなど盛りだくさんの1日目となった。
チャーターフライトでは“767の爆上がり”も
2日目は、767について前日しっかり学んだ知識を念頭に、実際のフライトを体感する周遊チャーターフライトが実施された。この企画の発案者でもある、JAL 運航訓練部 767訓練室 飛行訓練教官の鈴木伸二郎 機長が離着陸時にコクピットからフライトや機体の動きについて生解説。成田空港のRWY34Lでエンジンを70%回転させてのスタンディングテイクオフ。ピッチ角20度の、いわゆる“767の爆上がり”を体感した。
機内には歴代制服である6代目、7代目、8代目を着用した客室乗務員も乗務した。また、特別機内食として767 JAL就航40周年を記念して、北海道や九州など、767が飛ぶ日本各地をイメージしたメニューを詰め合わせたお弁当が配布された。
およそ3時間に及ぶ周遊フライト(JL4907便)は成田空港のRWY34Lへの着陸をリクエスト。ファイナルアプローチに入る前から自動操縦からマニュアル操縦に切り替えてランディング。機は前日のイベント会場であった格納庫へと向かった。エンジンカットオフ後、トーイングカーが接続され、オンボードのままハンガーインするというサプライズが。おそらく日本の航空史上、初めてのことだろう。
イベント参加者はそのまま格納庫内で降機。格納庫内での記念セレモニーが実施された。周遊フライト中に実施したクイズ大会(運航乗務員や整備士が問題を作成した難易度のやや高めの問題)の上位者へ景品が進呈されたり、整備士によるクイズ大会問題への解説、40周年記念ビデオ放映、周遊フライトを担当した乗務員によるトークなどで盛り上がった。
すべての行程を終えて満足そうに笑顔いっぱいでターミナルへのバスに乗り込むイベント参加者たち。JAL側の“ナナロクへの愛と感謝”と参加者の“ナナロクLOVE”とがガッチリと噛み合った素晴らしいイベントだった。
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